1995 Fiscal Year Annual Research Report
毒素結合顆粒球コロニー刺激因子を用いたマウス骨髄性白血病の治療モデル
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07671178
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 講師 (00211681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 茂隆 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)
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Keywords | トキシン / G-CSF / 骨髄性白血病 |
Research Abstract |
われわれは遺伝子組み換え技術を用いて、顆粒球コロニー刺激因子(granulocyte colony-stimulatingfactor;G-CSF)のカルボキシル末端に細胞膜結合領域を欠失した緑膿菌外毒素(40 kD fragment of Pseudomonas exotoxin; PE40)を融合させたキメラトキシン(G-CSF-PE40)を大腸菌で産生させ、G-CSF受容体選択的な細胞毒性を示す生理活性物質として精製することに成功した。しかしながら、われわれが用いた大腸菌BL21(λDE3)株とpET発現ベクターの組み合わせではせいぜい1^-2μg/L程度のキメラトキシンしか回収できず、研究室レベルの培養で動物実験に必要な量を調整することは不可能であった。そこで、G-CSFcDNAの上流に大腸菌アルカリフォスファターゼのシグナル配列をコードする塩基配列を挿入したところ、産生量が数十倍に増加した。また同時に、大部分のキメラトキシンは可溶性分画に回収できたのでカラム操作の前にrefoldingを行う必要がなくなった。こうして得られた精製G-CSF-PE40を正常BDF^1マウスへ3日間連続投与したところ、投与終了後2日目をピークとして一過性の高度な好中球減少症が観察されたが、約7日目には元のレベルに回復した。次に、SJL/Jマウス由来の放射線誘発性急性骨髄性白血病(AML)細胞L103を同系マウスへ静注し、白血病死させる実験においてキメラトキシンの効果を検討した。L103静注後の平均生存期間でみると、コントロール群(3匹)の17日に比較して100ng/bodyのG-CSF-PE40を投与した群(4匹)では30日と有意に延長していた。このキメラトキシンの毒性は標的細胞上のG-CSF受容体の発現レベルに依存することから、正常マウスでは比較的発現レベルの高い好中球優位に効果を発揮し、一方G-CSF感受性の高いL103細胞の移植実験においては白血病発症までの期間を延長したものと考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 東條有伸・大島康雄: "サイトカインとトキシンのキメラ分子によるタ-グティング療法" 臨床血液. 36. 578-581 (1995)
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[Publications] TOJO A,Oshima Y.Ozawa K & AsanoS: "Invitro model of targeted toxintherapy using murine myeloid leukemia cells" Excopta Medica to be published.