1995 Fiscal Year Annual Research Report
HIVベクターを用いた成人T細胞白血病(ATL)の遺伝子治療の研究
Project/Area Number |
07671218
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松下 修三 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (00199788)
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Keywords | 遺伝子治療 / 成人T細胞白血病 / HIVベクター |
Research Abstract |
薬剤耐性遺伝子をもつ新しいHIVパッケイジングベクターDNAの作成を行った。従来のHIVパッケイジングベクターには薬剤耐性遺伝子が組み込まれていないため、Cos細胞にリン酸カルシウム法で導入しても、一時的に発現するだけであった。タイタ-もこの系では10^2/ml台であり十分に高い値が得られないという問題があった。そこで今年度はHIVベクターに薬剤耐性遺伝子であるネオマイシン遺伝子をHIVベクターに組み込んだプラスミドを作成した。薬剤耐性遺伝子をエンベロープの3'側に組み込み、スプライシングにより、この遺伝子が発現するようにした。これをCos細胞リン酸カルシウムで導入した。この細胞をG418(500ng/ml)存在下で培養した。その結果、数十クローンを得た。その中の数クローンについて免疫染色法でウイルス蛋白を発現しているか検討した。クローンを無蛍光スライド上で培養した。抗エンベロープ抗体または抗P24抗体を結合させ、その後FITCラベルの抗マウス抗体イムノグロブリン抗体を結合させ、蛍光顕微鏡下で観察すると、全ての細胞が抗エンベロープ抗体および抗P24抗体で染色していることが明らかとなった。このようにしてHIVパッケイジング細胞株を作成することができた。現在、プロデューシング細胞株の樹立を試みている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Matsushita S.,et al.: "NMR mapping of the antigenic deteminant recognized by anti-Gp120,human immunodeficiency virus neutralizing antibody." Europiean J.of Biochem.229. 178-187 (1995)
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[Publications] Matsushita S.,et al.: "Neutralizing monoclonal antibody against an external envelope glycoprotein (gp10) of SIV mac 251." AIDS Res.and Hum.Retrov.11. 501-508 (1995)
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[Publications] Matsushita S.,et al.: "Neutralizing monoclonal antibodies against HIV-1 gp120." J.Virol.69. 3333-3340 (1995)
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[Publications] Matsushita S.,et al.: "Relationship of HIV-1 envelope V2 and V3 sequences of the primary isolates to the viral phenotype." Microbiol.Immunol. (in press).
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[Publications] 松下修三 他: "HIVに対する中和モノクローナル抗体" 医学のあゆみ. 176. 34-38 (1996)
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[Publications] 松下修三 他: "AIDSの遺伝子治療" 日本臨床. 54. 233-241 (1996)