1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671228
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
湯尾 明 国立国際医療センター, 研究所, 室長 (90221663)
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Keywords | 骨髄性白血病 / 分化 / 機能 / 細胞内刺激伝達 |
Research Abstract |
骨髄性白血病の分化と細胞内刺激伝達機構に関して、主にヒト骨髄性白血病細胞株HL-60を用いて検討した。機能の分化は活性酸素産生能を指標として用い、機能蛋白の発現と蛋白チロシンリン酸化はそれぞれの特異的抗体を用いたイムノブロッティングにより解析した。HL-60細胞はジメチルスルホキシド(DMSO)やレチノイン酸(ATRA)に反応して顆粒球に分化し、ホルボールエステル(PMA)に反応してマクロファージに分化する。これらの分化の課程で活性酸素産生能が獲得され発達してくるが、その際の分化誘導能はDMSO>ATRA>PMAの順であり、培養開始後3-5日でほぼ最大の機能発現が観察された。DMSOで分化誘導したHL-60の活性酸素産生能は正常人好中球のそれに匹敵していた。活性酸素産生に必須の膜蛋白(gp91、p22)および細胞質因子(p67、p47)の発現は、蛋白によって大きく異なっていた。すなわち、膜蛋白(特にgp91)の発現は正常好中球に比べて著明に低く、p67の発現は分化誘導剤によって様々であり、p47の発現は常に安定して高かった。これらの蛋白の発現の多様性と活性酸素産生能との間に相関はなく、(正常好中球と比較して)きわめて少量のgp91でも十分に機能することが示された。次に、活性酸素産生のみならずやサイトカインの細胞内刺激伝達においても重要な役割を果たすvav癌遺伝子産物の発現をHL-60を用いて検討したところ、いずれの分化誘導剤による分化においても発現が誘導されることが明らかになり、機能獲得との関係が示唆された。ところが、正常好中球においてはvav産物の含有量は検出限界以下ときわめて少なく、今後は正常血球を用いた分化課程の解析をさらに進めてゆく必要があると考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yuo A et al: "Tyrosine phosphorylation of vav・・・・・・・・" Biochem Biophys Res Commun. 211. 677-685 (1995)
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[Publications] Yagisawa M et al: "Stimulation and priming of human・・・・" Exp Hematol. 23. 603-608 (1995)
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[Publications] Fukuda T et al: "Treatment with granulocyte cology・・・・・・" Eur J Haematol. 55. 63-64 (1995)
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[Publications] Sato H et al: "Biological characteristics of・・・・・" Leukemia and Lymphoma. 19. 499-505 (1995)