1995 Fiscal Year Annual Research Report
アンチセンスオリゴマーによる糸球体腎炎の遺伝子治療
Project/Area Number |
07671245
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中川 洋一 新潟大学, 医学部・付属病院, 講師 (80211415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 光博 新潟大学, 医学部・付属病院, 助手 (90260546)
西 慎一 新潟大学, 医学部・付属病院, 助手 (70251808)
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Keywords | Thy-1腎炎 / 5 / 6腎摘 / c-myc / NF-kB / AP-1 |
Research Abstract |
本年度は、ラットメサンギウム増殖性糸球体腎炎のモデルであるThy-1腎炎、糸球体硬化モデルである5/6腎摘モデルなどを対象に、メサンギウム細胞増殖と密接な関連をもつ各種遺伝子、特に癌原遺伝子c-mycや転写因子NF-kB、AP-1などの動態を解析した。その結果、Thy-1腎炎モデルでは腎炎惹起直後の急性期よりも、1週間後以降の慢性期に、発現が増強していることを見いだした。また5/6腎摘モデルでも、やはり1年後の慢性期に発現が増強していた。これらの結果から、これまで急性期に重要な役割を演じていると思われていた転写因子の慢性期における新たな役割が注目されたので、今後これらの因子の制御を遺伝子レベルで行っていく予定である。 さらにこれらの諸因子を制御する方法として、成長因子を制御するプロテオテオグリカンのデコリン、細胞分化誘導因子の全トランス型レチノイン酸などを培養メサンギウム細胞とラットThy-1腎炎に用い、その効果を検討した。その結果、細胞増殖の抑制や腎炎に対する治療効果を認め、アメリカ腎臓学会等で発表した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 竹田徹朗,中川洋一他: "腎疾患患者の遺伝子解析の現状" Medical Practice. 13(2). 245-247 (1996)
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[Publications] 中川洋一,荒井正昭: "糸球体腎炎 1.基礎 2.臨床" 腎臓病学(黒川清編,医学書院). 106-126 (1995)
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[Publications] 山崎肇,中川洋一他: "アルポート症候群と良性家族性血尿" 感染・炎症・免疫. 25(1). 46-49 (1995)
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[Publications] M.Sakatsume,Y.Nakagawa et al: "Mesangial cell-matrix interactions: Modulation of matrix expression in mesavgial cells by extracellular matrices" Exp. Nephrol.3. 362-368 (1995)
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[Publications] H.Yamazaki,Y.Nakagawa et al.: "No linkage to COL4A3 gene locus in Japanese thin basement mewbranl disease families" Nehrology. 1. 315-321 (1995)
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[Publications] Ichiei Narita,Y.Nakagawa at al.: "Recent advauces in Molecular Nephrology" M. Arakawa, Y. Nakagawa, 119(62-73) (1995)
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[Publications] Y.Nakagawa,M.Arakawa et al.: "Current Topics of Gloweralar Mesaugial Cells" M.Uchiyama, T. Asawi, H. Hayakawa, 113(12-21) (1994)