1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヘパラン硫酸と塩基性線維芽細胞成長因子の相互作用による糸球体細胞アポトーシス制御
Project/Area Number |
07671247
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新里 徹 名古屋大学, 医学部, 助手 (00252247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木全 弘治 愛知医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
磯部 健一 名古屋大学, 医学部, 助教授 (20151441)
前田 憲志 名古屋大学, 医学部, 教授 (90023853)
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Keywords | ヘパラン硫酸 / アポトーシスの制御 / メサンギウム細胞 / ヘパリン |
Research Abstract |
ラットメサンギウム細胞を血清非存在下で72時間培養し、5μg/mlのハブ毒を培養メディウム中に添加して10時間培養することによって、アポトーシスを惹起出来ることをDNAの電気泳動、DNAニックエンドラベリング法、及び電子顕微鏡的観測により確認した。塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)の存在下で、種々のグリコサミノグリカンの持つ培養メサンギウム細胞に対する本実験条件下でのアポトーシス制御活性を相互に比較した。本実験に用いたグリコサミノグリカンは、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン6および4硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリンおよびヘパラン硫酸である。比較の結果、5ng/mlのbFGF存在下でウロン酸量5μg/mlのグリコサミノグリカンを培養メディウム中に加えたところ、この量では、ヘパリン或いはヘパラン硫酸などbFGF結合ドメインを持つグリコサミノグリカンのみが培養メサンギウム細胞のアポトーシス制御活性を持つことを実験的に証明した。さらに量的には同一条件とし、マウスEHS腫瘍から精製したヘパラン硫酸のbFGF結合ドメイン、非結合ドメインを用いた比較実験を行ったところ、bFGF結合ドメインにのみアポトーシス制御活性が認められた。これは理論的予測に良く合致していた。即ち、bFGFはヘパリン或いはヘパラン硫酸のbFGF結合ドメインを介して複合体を形成しアポトーシス制御活性を示す。
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Research Products
(1 results)