1997 Fiscal Year Annual Research Report
肺胞II型細胞におけるサーファクタント輸送機構の解明
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07671279
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
清水 浩 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90260843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 浩 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (90271238)
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Keywords | 肺サーファクタント / 低分子量GTP結合タンパク質 / PCR法 / サーファクタントサブタイプ転換 / サーファクタント転換酵素 / surfae area cycling / サーファクタントタンパク質 |
Research Abstract |
肺胞II型細胞内外での肺サーファクタントの輸送及び代謝機構の解析を行った。 肺胞II型細胞における肺サーファクタントの輸送機構について,rab蛋白質(低分子量GTP結合蛋白質の一種)cDNAのクローニングを試みた。平成9年度は,平成7〜8年度に検討された設定条件に基づいて,PCR法によってラット肺cDNAライブラリーからrab蛋白質cDNAのスクリーニングを行った。この間,PCRの反応条件をさらに検討して,肺胞II型細胞rab蛋白質(smg24)のコンセンサス配列をコードする塩基配列をプライマーとして採用することによって,安定したPCR産物を得ることが可能になった。しかし,1次〜3次スクリーニングでは,陽性プレートを同定できるものの,最終的なクローニングの段階で,陽性クローンを確認することができず,現在のスクリーニング方法をさらに改良する必要があることが明らかになった。 一方,肺胞II型細胞から分泌された後の肺サーファクタントの輸送代謝機構について,サーファクタント・サブタイプ転換の面から,以下の検討を行った。肺胞II型細胞において合成された表面活性の高いlarge aggregate surfactantには,ラメラ封入体や管状ミエリンが含まれ、表面活性を発現した後に,活性の低いsmall aggregate surfactantに転換される。平成8年度は,このサーファクタント・サブタイプ転換を評価するために,in vitro surface area cycling法を確立した。平成9年度は,この手法を用いて,胎便によるサーファクタント・サブタイプの転換促進を証明し,胎便吸引症候群におけるサーファクタント代謝機構の障害の可能性を明らかにした。さらに,慢性肺疾患の呼吸障害の発症に関与する顆粒球エラスターゼの肺サーファクタント代謝への影響について解析を行った。その結果,顆粒球エラスターゼによって、サーファクタント・サブタイプの転換が促進されること,サーファクタント蛋白質が減成することが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 網塚貴介,高室元樹,新飯田裕一,梅津征夫,本谷 尚,金子広司,清水 浩: "経過中に血清肺サーファクタント蛋白質A高値を呈した胎便吸引症候群の1例" 日本未熟児新生児学会雑誌. 10. 101-108 (1998)
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[Publications] 清水 浩,荒川 浩,小川雄之亮: "新生児肺サーファクタントタンパク質B欠損症の遺伝子診断" 日本界面医学会雑誌. 28. 112-114 (1997)
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[Publications] 荒川 浩,清水 浩,金子広司,小川雄之亮: "サーファクタントタンパク質Aの肺胞腔から血中への移行-新生児呼吸窮迫症候群における検討" 日本界面医学会雑誌. 28. 109-111 (1997)
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[Publications] Koji kaneko, Hiroshi Shimizu, Yoshio Kuroki, Yunosuke Ogawa: "Pulmonary surfactant protein D in sera in childhood" Am J Respir Crit Care Med. 155. A210 (1997)
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[Publications] Hiroshi Arakawa, Hiroshi Shimizu, Koji Kaneko, Yonosuke Ogawa: "Surfactant protein A in serum is a specific predictor of non-respiratory distress syndrome" Am J Respir Crit Care Med. 155. A215 (1997)
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[Publications] Koji Kaneko, Hiroshi Shimizu, Yoshio Kuroki, Yunosuke Ogawa: "Pulmonary surfactant protein A in sera in Childhood" Am J Respir Crit Care Med. 153. A104 (1996)