1995 Fiscal Year Annual Research Report
Accommodationを応用した自然抗体不活化の試み
Project/Area Number |
07671284
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
里見 進 東北大学, 医学部, 教授 (00154120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 博孝 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (00240656)
土井 秀幸 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (90188839)
佐竹 正博 東北大学, 医学部, 助手 (70147370)
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Keywords | プラークフォーング法 / 自然抗体産生B細胞 / internalization / gal-α-1-3gal / ガラクトース複合体 |
Research Abstract |
平成7年度はプラークフォーング法にて自然抗体産生B細胞の含まれる存在を末梢血、アデノイド、扁桃、頚部リンパ節で検討し、以下の結果を得た。 (1)ヒツジ赤血球、ブタ赤血球に対する抗体産生を調べたが、いずれのリンパ節においてもヒツジに対する抗体産生の方が高かった。 (2)抗体を産生しているリンパ球の0.1-1.2%が抗ヒツジ、又は抗ブタ抗体産生細胞であった。 (3)lgG、lgA、lgM分画に分けて検討したが、異種に対する抗体はlgM分画の中に多く含まれていることが判明した。 最近になり、自然抗体の産生は腸管におけるある種の病原菌への反応という考え方もあり、今回検討したリンパ節以外、消化管のリンパ節を検討する必要が生じた。 また、ヒトの血清中に含まれるブタに対する自然抗体のブタリンパ球、ブタ血管内皮細胞による吸着と、24時間培養後の表面抗原の消失を検討した。吸着実験においては、リンパ球及び血管内皮細胞両系において充分な吸着が可能であり、抗体力値の低下を認めた。 更に、自然抗体を細胞表面に吸着した細胞を24時間培養した時の細胞表面の抗体の存在と、補体に対する反応を検討した。FAXアナライザーでの検討では、抗体付着抗原はinternalizationにより30%減少したが補体に対する反応性は残り、補体を加えると破壊、または死滅した。今後、条件を変更しinternalizationの至適環境を作る必要性がある。 自然抗体の抗原となっているgal-α-1-3galを合成する仕事を本学農学部との共同研究で開始している。自然抗体のターゲットになるgal-α-1-3galを合成する試みは,途中の物質の合成は比較的簡単に行い得た。このガラクトース複合体を作成すれば吸着療法に用いられると考えられる。
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