1995 Fiscal Year Annual Research Report
低線量放射線被曝と甲状腺腫瘍発生の因果関係の解明--マーシャル諸島住民の甲状腺腫瘍の分子生物学的解析より--
Project/Area Number |
07671285
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤盛 啓成 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (50238622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐竹 正博 東北大学, 医学部, 助手 (70147370)
土井 秀之 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (90188839)
片山 正文 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (00177411)
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Keywords | 甲状腺癌 / 放射線被曝 / 癌遺伝子 / マーシャル諸島 |
Research Abstract |
1996年1月-2月にイ-バイ等において、住民546人を検診し、122名の甲状腺結節より穿刺吸引細胞診の手法にてサンプルを採取した。1994年に手術された11例の手術切除標本の病理最終診断を得た。それらの6例についてp-53蛋白免疫染色の検索を行い、4例に陽性所見が得られた。1994年マジュロ検診で発見された甲状腺腫の未手術例について、1996年1月-2月にマジュロ島に赴き、31例の凍結標本およびホルマリン固定標本を得た。p-53遺伝子、ras遺伝子、Ret遺伝子については、検索を進める準備が完了した。 1993、94年に調査した6,646名のデータベース入力が終了した。近日中に入力ミスの修正を完了し、平成8年度に統計処理を完了する。住民の推定被曝線量の決定をマーシャル諸島共和国Natiowide Radiological StudyのSteven L.Simon博士が行う予定であったが、マーシャル諸島共和国の諸事情により同博士が同研究所を解任され、今年度は被曝線量推定を行えなかった。来年度、被曝線量推定をロンドン大学K-R Trott教授に依頼することが決定した。 平成7年度に標本の採取、データベースの入力が終了し、マーシャル諸島共和国住民の甲状腺癌および甲状腺良性腫瘍の遺伝子発現の特徴と被曝線量の関係について結果を得るめどがついた。
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