1995 Fiscal Year Annual Research Report
胸腺内アロ胸腺支質細胞移入による免疫学的寛容誘導の試み
Project/Area Number |
07671286
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土井 秀之 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (90188839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里見 進 東北大学, 医学部, 教授 (00154120)
藤盛 啓成 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (50238622)
加藤 博孝 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (00240656)
佐竹 正博 東北大学, 医学部, 助手 (70147370)
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Keywords | 上皮細胞 / ナ-ス細胞 / 胸腺キメラ / 免疫寛容状態 / clonal elimination |
Research Abstract |
BALB/cマウス胸腺より樹立した上皮細胞・ナ-ス細胞クローンをC3Hマウスの胸腺内に移入し、胸腺キメラを成立させることができた。同時にこのキメラマウスにおいて、BALB/cマウスの膵ラ氏島は400日を越える永久生着、皮膚移植でも100日を越える強い免疫寛容状態が誘導された。Aj・B6マウスなどのthird partyの移植片は拒絶され、この免疫寛容がドナー特異的であることが示された。細胞性免疫の検討をMixed lymphocyte reaction(MTR)やCTL assayを用い行った。その結果、キメラマウス対ドナーマウスとキマラマウス対third partyマウスとの反応性に相違は認められなかった。すなわち、免疫寛容誘導の成立とin vitroにおける主要組織抗原に対する細胞性免疫能とに相関が認められないことが判明した。キメラマウスの末梢リンパ節の全リンパ球に対するCD4 T cellやCD8 T cellの比率は、同週令の無処理C3Hマウスと比較して有意差は認められなかった。これらの実験結果から、移植片が長期生着する免疫寛容誘導の成立にはin vivoにおいてドナー特異的な抑制因子が存在する可能性が示唆された。T cell receptorの欠失をもってclonal eliminationの有無を調べるため、オリゴマーの作成を検討してきたが、平成7年度末までに完成させることができ、今後reverse dot blot hybrizadationを行う見込みがついた。
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