1996 Fiscal Year Annual Research Report
MMPとTIMP発現よりみた動脈硬化症の発生メカニズム
Project/Area Number |
07671308
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
善甫 宣哉 山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (00206666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 顕太郎 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (80238542)
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Keywords | 動脈硬化 / 内膜肥厚 / 動脈瘤 / matrix metalloproteinase / tissue inhibitor of metalloproteinase |
Research Abstract |
1.免疫組織染色 MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-9、TIMP-1、TIMP-2に対する抗ヒトモノクローナル抗体を使用した免疫組織染色(LSAB2法)により上記MMPとTIMPの局在診断を行った。閉塞性動脈硬化症の標本ではHE染色で内膜肥厚と血栓を認めた。MMP-2は内膜および中膜平滑筋細胞で陽性であったが、MMP-1、MMP-3、MMP-9は染色されなかった。TIMP-1は内膜の泡沫細胞で主に発現され、TIMP-2は中膜平滑筋細胞で分泌された。一方、動脈硬化性動脈瘤の標本ではHE染色で中膜平滑筋細胞の減少と弾性線維の断裂、破壊および内膜肥厚を認めた。MMP-2は内膜の一部と外膜の栄養血管で発現が認められた。MMP-9およびTIMP-1は外膜の炎症性細胞より分泌され、この炎症性細胞は抗マクロファージ抗体により染色されマクロファージ抗体と判断された。 2.Nortern Blotting 凍結標本よりAGPC法を用いてmRNAを抽出した。1%アガロース・ゲル中で電気泳動を行い、エチジウムプロマイドで染色し、UV照射下で観察すると28Sと18SのrRNAが2つの強いバンドとして確認された。ナイロン・メンブレンへトランスファーし、UV照射を行いRNAを固定化した。今後、^<32>Pで標識されたMMP-2、MMP-9、TIMP-1、TIMP-2のcDANプローブとそれぞれハイブリダイゼーションを行う予定である。
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