1996 Fiscal Year Annual Research Report
異種心移植での抗ドナー赤・白血球・補体阻害抗体投与による拒絶反応抑制法の研究
Project/Area Number |
07671339
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Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
早坂 勇太郎 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30120033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新開 真人 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10216210)
藤田 省吾 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (58257020)
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Keywords | Discordant異種移植 / (超)急性拒絶反応抑制 / _<ウサギ>抗モルモット赤血球 / 白血球抗体 / 異種抗体 / 生着延長 / 既存抗体(含,自然抗体) / 結合阻害作用 / “マスキング"作用 |
Research Abstract |
モルモット(ドナー)-ラット(レシピエント)間のdiscordant異種心移植後の(超)急性拒絶反応抑制に関するアプローチとして,術前のレシピエントに抗ドナー赤血球/白血球異種抗体(ウサギIgG)を投与した。あらかじめ,_<ウサギ>抗モルモット赤血球/白血球抗体を投与したレシピエントでは,術後の超急性拒絶反応が抑制され,投与量に相関してモルモット移植心の生着延長が認められた(R=0.95)。コントロール群(n=6)のモルモット移植心の平均生着【+-】SD(分)時間が12.2【+-】4.4(分)に対して,10mg/kg投与群(n=6)では,140.2【+-】55.4(分),20mg/kg投与群(n=6)では240.2【+-】72.4(分),そして30mg/kg投与群(n=3)では347.3【+-】124.0(分)と生着延長し,いずれもコントロール群と比べ,有意な差がみられた(P<0.01)。これらの生着延長効果は,投与した異種抗体による″マスキング″作用であり,既存抗体(含,自然抗体)に対する結合阻害作用が推察された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Fujita,et al.: "Prevention of hyperacute xenograft rejection by polyclonal antibodies against donor blood cells." Transplantation Proceedong. 28(2). 726 (1996)
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[Publications] 早坂勇太郎,他: "Long Term-DSTによる抗ドナー異種既存(赤血球凝集)抗体の抑制に関する検討." 日本移植学会雑誌『移植』(総会臨時号). Vol.30. 309 (1995)
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[Publications] 藤田 省吾,他: "抗異種血球ポリクローナル抗体による異種移植心の生着延長効果に関する研究" 日本臓器保存生物医学会. Vol.3(1). 57-66 (1996)