1996 Fiscal Year Annual Research Report
抗CEA・抗CD3バイスペシフィック抗体の抗腫瘍効果に関する研究
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07671346
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
秀島 輝 福岡大学, 医学部, 講師 (00238312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 秀親 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (30160683)
白日 高歩 福岡大学, 医学部, 教授 (20038863)
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Keywords | バイスペシフィック抗体 / CEA / CD3 / 細胞障害反応 |
Research Abstract |
(1)消化器癌患者リンパ球を用いたOH1の抗腫瘍活性増強作用の検討. 胃癌および大腸癌術前患者8名の末梢血リンパ球を分離し,OH1と4℃で45分間incubationしEffector cellとした.target cellには^<51>Cr-labeled KATOIII cell lineを用い,^<51>Cr-release assayで障害反応増強作用の検討を行った.6時間のincubation timeでE/T=100/1および50/1で細胞障害反応はOH1処理群で25.4±16.7%,23.9±9.8%であり,未処理群の12.1±7.9%,9.7%と比較し有意に(それぞれp=0.003,0.002)OH1処理群リンパ球の細胞障害反応の増強作用がみられた.すなわちOHは健常人のみならず担癌患者PBMCにおいてもCEA陽性cell lineであるKATOIIIに対する細胞障害反応増強効果を誘導した. (2)OH1の癌細胞移植SCIDマウスの生存延長に及ぼす効果. SCIDマウス腹腔内にKATOIIIを3X10^6,5X10^6,1X10^7個移植し癌性腹膜炎の状態を作成した.このとき,抗アシアロGM1抗体を移植前,移植後(2回/週)20μg腹腔内投与することによってnatural killer活性を失活させ,生存日数の移植癌細胞数によるdose dependencyをみた.しかし移植癌細胞数とSCIDマウスの生存日数の間には明確な相関関係は見いだされなかった.
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