1995 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインによるリンパ球のホ-ミングの制御機構と生体内免疫反応の解析
Project/Area Number |
07671394
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岩垣 博巳 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (50240867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊田 彰夫 岡山大学, 医学部, 講師 (10116452)
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Keywords | ホ-ミング / CD34 / GlyCAM-1 / L-selectin / HEV |
Research Abstract |
マウスFoot Pad法を用いた炎症モデルにおけるHoming receptor:L-selectinとそのLigand:GlyCAM-1可溶性因子の経時的変化の解析とその意義:リンパ球のホ-ミング現象におけるHoming receptorはL-selectinというレクチン様糖蛋白分子である。L-selectinに対する高内皮細胞(HEV:High endothelial venule)上のHoming ligandは、特異的な糖鎖を持つCD34とGlyCAM-1(Glycosylation-dependent Cell Adhesion Molecule-1)の2種のシアロムチンである。マウスを用いた炎症モデルで血中GlyCAM-1とL-selectinを経時的に測定、Homing機構を解析した。BALB/CマウスFoot PadにComplete Freund Adjuvant(CFA)を皮下注し、0h,3h,6h,12h,1d,3d,7dと計7回、心臓穿刺により採血した。Soluble GlyCAM-1はELISA法でそれぞれ測定した。また キットを用いて炎症性サイトカインを経時的に測定した。Soluble GlyCAM-1はELISA法で測定可能で、CFA投与後12hにおいて最高値を示し、その後緩やかな減少傾向を示した。L-selectinもCFA投与後12hで最高値を示し、1-3dで元の値に復した炎症性サイトカインは、IL-6以外すべて測定限界以下であり、IL-6はCFA投与後3hで上昇しそのレベルは24hまで維持され、3-7dは測定限界以下であった。HEV上のHoming ligandであるGlyCAM-1は血中に遊離され、活性化によりsheddingされたL-selectin fragmentをtrapすることによりリンパ球のホ-ミングを制御していることが示唆された。
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