1997 Fiscal Year Annual Research Report
実験大腸癌を用いた制癌剤の新しいin vivo screening法
Project/Area Number |
07671423
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
角田 明良 昭和大学, 医学部, 講師 (10183485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋沢 三喜 昭和大学, 医学部, 助教授 (90138496)
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Keywords | 実験大腸癌 / 制癌剤 / in vivo screening / tumor doubling time |
Research Abstract |
Azoxymethaneを7mg/kg/wk,10回皮下注することでSprague-Dawley ratに約80%の頻度で癌が発生することが確認された。そこで発癌剤非投与ラットを用いてUFT,CDDPの5週間連日投与における至適量を求めた。その結果UFTは60mg/kg/day,p.o.,CDDPは0.3mg/kg/day,i.p.と決定した。次にAzoxymethane誘発大腸癌をラットに作製し、発癌剤投与20週後に注腸X線検査を行った後、Control群,UFT群,UFT plus CDDP群の3群にラットを分け、5週間投与後に再度X線検査を行い、tumor doubling time (T_D)を算出した。抗癌剤投与前後のラットの平均体重の変動はControl群で536g(前),573g(後),UFT群で533g(前),543g(後),UFT plus CDDP群で538g(前),549g(後)であり、Toxic effectはなかった。Control群では10匹のラットに計44個,平均4.4個/匹の癌がX線検査で抗癌剤投与前後のtumor volumeが確かめられたのは24個であった。この24個のT_Dの平均は19±8.4(SD)dayであり、T_Dがmean+2DS=35.9 days以上の場合に抗癌剤に効果ありと判定すると、有効率はUFT群では25%(3/12),UFT plus CDDP群では50%(7/14)であった。抗癌剤投与後にTvが減少した癌が5個あり、うちUFT群が2個,UFT plus CDDP群が3個であった。以上よりUFTとCDDPの併用によるbiochemical modulationで抗癌剤の有効率は上昇した。ヒト大腸癌でもUFTとCDDPの併用が試みられているが、CDDPの投与方法は本実験系のごとく少量間欠的投与が好ましいと思われた。またin vivo screeningに有用とされる研究代表者らの実験系は単剤のみならず2剤投与の有効率も予見可能と思われた。
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