1995 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生抑制剤のラット実験肝癌モデルに田する効果-免疫組織学的検討による効果判定-
Project/Area Number |
07671429
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
石井 雄二 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40212831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 龍之介 東京慈恵会医科大学, 外科学講座第2, 助手 (10246382)
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Keywords | 血管内皮細胞増殖阻害剤 / FR-118487 / 肝癌治療 / Laminin / Chemoprevention |
Research Abstract |
固形癌増殖と転移に重要な血管新生をターゲットとした肝癌治療を考慮し、血管内皮細胞増殖阻害剤、FR-118487(FR)の効果を検討。再生と壊死を繰り返す過程で発癌を認めるヒトに近い反応を示すDENラット肝癌モデルを用いた。臨床応用を踏まえ、alzet滲透圧ポンプによる全身投与、動注療法、門脈内投与(現在まだ検討中)、PEITを意識した局注投与を行った。局注にはPEIT併用、動注にはEpi.ADR併用も検討。その結果、全身投与群のFRのchemopreventionの効果が認められた。これはDENモデル作成時予めFRを投与すると肝癌が確実に認められる12週において結節性病変を認めず組織学的にも異形成を示すのみで、血清AFP値も明らかにFR非投与群に比較し低値を示した。この間のDEN溶液の飲水量はほぼ同様であった。また肝癌確認後の効果についても癌部占拠率は低かった。これは局注、動注療法においても、病変の増殖抑制、また一部には縮小効果も示した。また生化学検査(AST、ALT、AFP)もその効果を反映した。免疫組織学検討(PECAM-1:腫瘍および正常血管、ICAM-1:類洞内皮、vWF:成熟血管、laminin:腫瘍血管 、PCNA/cyclin:腫瘍増殖、GST-P:発癌過程)では、lamininの発癌過程での出現の重要性が示唆され類洞内皮細胞がlamininを産生することを考慮すると、その消退とPCNAの結果を含め血管内皮細胞増殖抑制による効果と考えられた。一方、全身投与例で非投与群と比較すると12週で約35%、18週で21%の体重減少を示したが、局注、動注では有意差なかった。単独およびPEIT、化学療法との併用に肝癌の新しい治療薬として十分期待できる。しかし体重減少などの副作用があり、さらにその投与方法を踏まえた効果ある投与量を検討している。またこれらの結果からこの副作用を軽減した薬剤の開発にもつなげたい。
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