1996 Fiscal Year Annual Research Report
直腸癌に対するcolonic J-pouchを用いた低位前方切除術の排便機能
Project/Area Number |
07671436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
肥田 仁一 近畿大学, 医学部, 助手 (20238306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安富 正幸 近畿大学, 医学部, 教授 (60028438)
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Keywords | 直腸癌 / 低位前方切除術 / J型結腸嚢 / 排便機能 / 排便困難 / pouchgraphy |
Research Abstract |
1.J型結腸嚢再建による貯留能の増加で従来のストレート再建より排便機能が改善されることはrandomized studyでも確認されている。しかしJ型結腸嚢再建の欠点に排便困難があり、これはpouchサイズと関係すると考え5cmと10cmのJ型結腸嚢を使ったrandomized studyでJ型結腸嚢の至適サイズの決定を試みた.5cmJ型結腸嚢再建群(5J)20人、10cmJ型結腸嚢再建群(10J)20人が機能評価された.排便スコアーによる臨床的機能評価は5Jと10Jの間に差はなかった.生理的機能評価のうち貯留能については5Jは10Jよりも小さいが,排便能については5Jは10Jより優れていた.以上よりJ型結腸嚢の至適サイズは排出能を損なうことなく10Jと同じ臨床的機能の得られる5cmであるという知見を得た. 2.術後早期(1-3月)と術後1年以上にpouchgraphyを行い,排便困難の原因を調べた。pouchgraphy正面像で横径は5Jの術後早期例(8例)で平均5cm,術後1年以上経過例(12例)で6cmで拡大率1.2に対し10Jは5cm(6例)が9cm(8例)となり拡大率は1.8と大きい。側面像でpouch底部のrectocele-like prolapseの出現は5J及び10Jの術後早期例にはないが10Jの術後1年以上経過例の75%にみられ,pouchの長軸と水平線のなす角(pouch-horizontal angle)は5Jで変化がないが(60°から62°),10Jは60°から36°に減少する。以上より10Jの排出能低下に経時的なpouchの過膨張,rectocele-like prolapseの出現,pouchの骨盤内での水平化が関与するという知見を得た。
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[Publications] Jin-ichi Hida: "Functional outcome after low anterior resection with low anastomosis for rectal cancer using the colonic J-pouch" Dis Colon Rectum. 39. 986-991 (1996)
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[Publications] Jin-ichi Hida: "Analysis of regional lymph nodes metastases from restal carcinoma by the clearing method" Dis Colon Rectum. 39. 1282-1285 (1996)
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[Publications] Jin-ichi Hida: "Comparision between the Japanese general rules and the TNM system in the regional lymph node classification of carcinoma of the colon" J.Am.Coll.Surg.183. 611-615 (1996)
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[Publications] 肥田仁一: "大腸中分化腺癌と診断されたとき外科医の対応はどうか" 消化器内視鏡. 8. 889-897 (1996)
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[Publications] 肥田仁一: "J型結腸嚢・下部直腸(肛門管)吻合" 外科. 58. 1630-1638 (1996)
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[Publications] 安富正幸: "大腸ポリ-プの治療方針・手術適応" 日本医師会雑誌. 115. 28-30 (1996)
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[Publications] 安富正幸: "ベッドサイド消化器病学" 南江堂, 1071 (1996)
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[Publications] 肥田仁一: "消化器疾患最新の治療" 南江堂, 418 (1997)