1995 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌におけるMAGE癌退縮抗原遺伝子発現とその臨床応用
Project/Area Number |
07671439
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
藤 勇二 久留米大学, 医学部, 助手 (50197836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恭悟 久留米大学, 医学部, 教授 (50125499)
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Keywords | MAGE-1遺伝子 / 食道癌 / 特異的免疫療法 |
Research Abstract |
食道扁平上皮癌においてMAGE遺伝子の発現をmRNAレベルで検索し、その臨床的意義について検討した。摘出食道より癌部および非癌部上皮を採取し、液体窒素内で凍結保存し、それよりtRNAを抽出した。5種類のMAGE遺伝子-1, -2, -3, -3/-6, -4a/-4bに特異的なprimerを用いてRT-PC法Rで解析した。食道癌組織でのMAGE遺伝子の発現頻度をみると少なくとも一つ以上のMAGE遺伝子の発現を認めたものは65例中22例、34%であった。一方、非癌部健常食道上皮5例でも同様にその発現を認めなかった。さらに、femily別に発現頻度を見るとMAGE-1は18%、MAGE-2は26%、MAGE-3は2%、MAGE-3/-6は5%、MAGE-4a/-4bは8%であった。食道癌組織でのMAGE遺伝子familyの発現はMAGE-2が26%と最も高値あり、次にMAGE-1の18%であった。MAGE-3/-6/-4a/-6bの発現頻度はいずれも低値であった。次に今回対象症例中リンパ節転移を認めた45症例中転移リンパ節巣11例についても検討を行なった。転移リンパ節巣でのMEGE FAMILY別発現頻度をみますとMAGE-1が45%と最も高く、MAGE-2が18%に認めたが、一方その他は発現を認めなかった。原発巣とリンパ節巣のMAGE-1の発現について比較検討すると、原発巣が陽性の2症例中1例に転移リンパ節で陰性となり、また原発巣が陰性であった9症例中4例は転移リンパ節では陽性を示した。
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