1995 Fiscal Year Annual Research Report
肝部分切除後の肝機能総量の変化についての検討-機能的肝再生と形態的肝再生
Project/Area Number |
07671443
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Okinaka Memorial Institute for Medical Research |
Principal Investigator |
橋本 雅司 財団法人冲中記念成人病研究所, 研究員 (70221497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 五朗 財団法人冲中記念成人病研究所, 研究員 (30192438)
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Keywords | 肝機能総量 / 肝部分切除 / 機能的肝再生 / 形態的肝再生 / ICG / アミノピリン / アンチピリン |
Research Abstract |
1、ラットで、アミノピリン、アンチピリンのクリアランスをガスクロマトグラムにより測定し肝機能総量を検討しました。インドシアニングリーンの血中消失率はヒト用の指尖モニター(ICG clearance meter-PK-1000)を利用し、非観血的な測定が可能でありました。アミノピリンクリアランスおよびインドシアニングリーンの血中消失率は肝重量と高い相関を示しました。これらの測定により、ラットなどの小動物の肝機能の評価が可能と考えられました。また、同様に肝切除後の機能的再生の定量的評価の手法も確立することができました。 2、肝重量、体重あたりあるいは肝重量あたりのDNAの量、^3[H]-thymidineの取り込み、PCNA染色によるlabeling indexの測定により肝切除後の形態的肝再生を評価しました。 3、DNA合成期や細胞分裂の盛んな時期など肝部分切除後の比較的早期な時期から肝再生が終了する時期までの各時期で形態的な肝再生と機能的な肝再生を比較検討しました。肝切除後36時間後の細胞分裂が盛んな時期に残存肝の肝機能総量が最低になることを明らかにし、機能的肝再生は形態的肝再生に遅れるという知見を得ました。肝切除後36時間後にインドシアニングリーンの血中消失率が術前よりも高値をとりました。これは、肝再生過程での血流増加を示唆する重要な所見と考えられ、形態的にも肝再生を検討する必要があると思われました。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 橋本雅司,他: "肝部分切除術後の機能的肝再生についての検討" 日本消化器外科学会雑誌. 28. 399 (1995)
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[Publications] 橋本雅司,他: "ラットの70%肝部分切除後の機能的な肝再生についての検討-epidermal growth factor(EGF)およびブド-糖の効果-" 日本外科学会雑誌. 96. 178 (1995)
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[Publications] Masaji Hashimoto, et al.: "Functional Capacity of the Liver after Partial Hepatectomy in Rats" 36th. World Congress of Surgery International Surgical Week ISW 95, Abstract. 181 (1995)
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[Publications] Masaji Hashimoto, et al.: "Abdomial Tubercaloma Mimicking a Parcpatic Neoplasm, Report of a Case" Surgery Today. 25. 365-368 (1995)
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[Publications] 渡辺五朗,橋本雅司,他: "PD術後再建法,膵胃吻合法" 外科. 57. 699-702 (1995)
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[Publications] 渡辺五朗,橋本雅司,他: "膵嚢胞性疾患に対する局所切除" 外科. 57. 811-815 (1995)
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[Publications] 橋本雅司(共著,幕内雅敏監修): "悪化するがんの治療百科" 三省堂, 303 (1995)