1995 Fiscal Year Annual Research Report
抗生物質を結合させたゼラチンコーティング代用気管の実験的研究
Project/Area Number |
07671454
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大和 靖 新潟大学, 医学部・付属病院, 助手 (40240048)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広野 達彦 新潟大学, 医学部, 助教授 (60092722)
|
Keywords | 代用気管 / ゼラチンコーティング / 気管形成 |
Research Abstract |
平成7年度の現在まで気管の管状置換の前段階として、頸部気管にて気管の部分欠損に対するゼラチンコーティング代用気管による気管パッチ補填の実験を7頭の成犬で行った。気管パッチ補填後、経時的に気管支鏡で観察し、適宜犠牲死させ観察したが、7頭中3頭はほぼ良好な治癒状態を示したが、他の4頭は肉芽による狭窄や瘢痕狭窄を認めた。 現在までの実験で、ゼラチンコーティングによる気密性は良好であり問題はないが、補填材料が全体に固いこと、またゼラチンがはげやすいことなどの問題があり、ゼラチンコーティングのさらなる工夫が必要と考え現在試作中である。また、上皮化の促進には感染の防御と血流改善が必要であり、代用気管のリファンピシン液への浸漬と有茎筋肉や有茎大網による被覆を行う予定である。 今後は、上記の問題を改善しつつ、気管管状置換の実験を行い、ドップラー血流計により置換部の粘膜血流量を測定する予定である。これにより筋肉や大網の被覆による血流量の改善の程度や、置換部の治癒状態と血流量との関連を検討し、また、経時的に肉眼的及び組織学的に観察し代用気管として臨床応用が可能か否かを検討する予定である。
|