1995 Fiscal Year Annual Research Report
補助人工心臓の駆動源としての新しい骨格筋ポンプの応用
Project/Area Number |
07671464
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 捷彦 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70127140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 和修 京都大学, 医科研究科, 講師 (70252450)
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Keywords | 骨格筋ポンプ / 広背筋 / 挿入型 / 補助循環 |
Research Abstract |
研究目的は広背筋の収縮によって筋肉と胸壁の間に挿入したバルーンを圧縮し得られた空気圧を補助循環の動力源として応用することである。そのため研究の第1段階はエネルギー効率のよいシステムの開発である。実験の対象として平均体重12kgの雑種成犬を用いたが、試作したバルーンの至適挿入部位は広背筋近位側(第三肋間)であり、中間位(第五肋間)や遠位(第七肋間)よりも有意に高い発生バルーン内圧をえた。またバルーン容量は広背筋の収縮様式や収縮前筋肉の初期長(筋肉の前負荷)に影響を与え、そのため発生バルーン内圧を左右してくる。対象犬においては38cc程度のバルーンにおいて最も高い発生バルーン内圧が得られた。筋肉を静止時に持続的に伸展させることは筋肉の組織血流を障害する可能性があるが、静止時のバルーン内圧を30mmHg以下では急性期実験では有意な血流障害は起きないことを確認した。研究の第2段階は最も効率良く広背筋から引き出した(研究第一段階より導き出した条件下での)空気圧を小児用補助循環装置の駆動源として応用し、模擬循環回路にてポンプ能を評価した。その際には電気的トレーニングにて耐疲労性を獲得した広背筋を使用した。結果は低い前負荷での心室バイパスへの応用では、左室の仕事量には及ばないものの右室の仕事量の約2倍の仕事量を引き出す得る事が可能であった。一方高い前負荷を利用し得るカウンターパルセーションへの応用では平均後負荷100mmHgにおいても左室一回拍出量を上回るvolume replacementが可能であった。研究の第三段階は筋肉下に留置したバルーンが慢性期に癒着によって受ける影響の検討であるが、発生内圧は植え込み初期より50-60%に減衰し今後の課題の一つと考えられた。今後は慢性期の癒着に対する対処も含め更にエネルギー効率を改善させるシステムの開発である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hisao Mizuhara: "Applicability of the latissimus Dorsi Muscle In situ as a Biomechanical Energy Source" ASAIO Journal. 41. 495-499 (1995)
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[Publications] 水原寿夫: "補助循環の動力源としての広背筋下挿入型ポンプの基礎的検討" 人工臓器. 24. 391-394 (1995)
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[Publications] Hisao Mizuhara: "Applicability of the latissimus dorsi muscle as a biological energy source for circulatory assist devices" Heart Replacement. 5. (1996)