1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671466
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水田 隆俊 大阪大学, 医学部, 助手 (10211583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 啓次 大阪大学, 医学部, 助手 (50263273)
南 正人 大阪大学, 医学部, 助手 (10240847)
藤井 義敬 大阪大学, 医学部, 講師 (40156831)
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Keywords | 肺移植 / 拒絶反応 / ラット |
Research Abstract |
ラット同所性右肺移植後左肺全摘モデルを用い遠隔期移植肺機能と慢性拒絶反応組織像と対比し、運動負荷および炭酸ガス負荷による閉塞性細気管支炎早期診断の可能性と閉塞性障害発生時の免疫抑制剤投与による可逆性及び免疫抑制剤投与経路を検討するため、雄性ラットLEW(RT_1)、BN(RT_<1n>)を用い、I群(n=6)LEW→LEW、II群(n=6)BN→LEWシクロスポリン25mg/kg術後2、3日目筋注を作製し現在3カ月の経過を追っている。この間非侵襲的移植肺拒絶のモニターとして呼気中一酸化炭素(N0)の定量を行いその妥当性を検討した。臓器移植片拒絶進行時にNOが産生され血清あるいは尿中硝酸塩の増加が報告されている。肺移植においても拒絶進行と共にNO産生が予測され、臓器の特性から呼気中にNOガスの排出が起こり得ると考えられる。ラット右片肺移植モデルを用い同系移植(I)群と異系移植(A)群における呼気中NOを経日的に定量し、胸部X-pおよび移植片組織と比較した。〈結果〉術後5日目4群の呼気中NOガスは術後2、3、4日に比し有意に増加し更にI群に比し有意に高値であった。しかしながら血清中NO2・NO3はA群:33.4±8.2ppbB群25.4±6.2と両群に有意差を認めなかった。脱血30分後A群において移植肺のみの呼気NOは826.5±416.1と脱血前両側換気の呼気(63.5±39.2)に比し有意に増加した。(p<0.05)ラット肺移植に於て拒絶反応の進行と共に呼気中NOガスは増加し、その産生の場は移植肺と考えられた。慢性期移植肺機能を運動負荷ならびに非侵襲的モニターとして呼気中NOの定量を加える予定である。
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