1995 Fiscal Year Annual Research Report
脳虚血後の神経細胞死機構への血小板活性化因子(PAF)の関与
Project/Area Number |
07671504
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
平島 豊 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (30135016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗本 昌紀 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (10161770)
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Keywords | 低酸素症 / 神経細胞死 / 海馬CA1 / 血小板活性化因子 / 培養神経細胞 |
Research Abstract |
砂鼠、ラットの虚血モデルを用いた実験から、虚血に対する感受性が海馬CA1などの脳の特殊な部位で亢進していることが報告されている。しかしながら虚血による神経細胞死には多くの病態が複雑に関与しており、個々の病態を分析するためには簡略化されたモデルが必要と考えられた。今回ラットの大脳皮質と海馬CA1由来の神経細胞を培養し、hypoxiaに対する感受性を比較検討した。また虚血に対する感受性の差に関与する病態に対いても検討した。これまでの研究で得られた新たな知見は以下の様である。 1.生後1日(P1)のラットの大脳皮質、海馬CA1由来の神経細胞を培養した。 2.同様な培養方法を用いても培養中グリア細胞の率は海馬CA1由来の培養で高かった。 3.24時間hypoxia後24時間incubatinoの条件で海馬CA1由来神経細胞の培養液中LDHが大脳皮質由来のものより有意に高く、海馬CA1細胞がhypoxiaに対して感受性が高いことがわかった。 4.hypoxiaの条件ではMK801、L-NNA、抗-PAFIgGが大脳皮質由来の神経細胞に比べ海馬CA1の神経細胞死を有意に抑制した。このことから、海馬CA1の神経細胞死にグルタミン酸、NO、PAFが関与することが考えられた。
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