1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
屋田 修 順天堂大学, 医学部, 講師 (30265996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 圭司 順天堂大学, 医学部, 助手 (10212515)
武田 信昭 順天堂大学, 医学部, 講師 (00171645)
新井 一 順天堂大学, 医学部, 助教授 (70167229)
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Keywords | 脳内移植 / 神経伝達物質欠損症 / PC12細胞 / オンコジン / ラット |
Research Abstract |
ラット褐色細胞腫の細胞株であるPC12に腫瘍遺伝子であるKirsten-ras oncogeneを導入すると、同細胞がNGFの存在下で示すと同様な神経細胞様の分化が起こる(細胞分裂の停止、神経様突起の伸展、神経伝達物質の産生)。前年度はin vitroにおいて、この現象の再現性を確認すると供に、神経伝達物質の含有量および酵素活性を、ras導入PC12細胞(ras)、非導入PC12細胞(neive)およびNGF添加PC12細胞(NGF)の3者間で生化学的に比較した。この結果を踏まえ、本年度はrasとnaiveを細胞浮遊液として同量同濃度を定位的に同一成熟ラットの脳内(左右の線状体)内に各々移植し、in vivoにおけるその消長を比較検討した。移植細胞の確認は、免疫染色および電顕により行った。これまでのところ、移植後2週目までは、動物には死亡、異常行動など見られず良好な状態であった。移植後1週目では、naive側は大きな、出血を伴う細胞の増殖をみるが、2週目ではこの血腫は吸収され小さくなり、さらに細胞数自体も急速に減少する傾向をみた。これに対し、ras側は、ほとんど出血を伴うことなく、2週目でも移植細胞は生着していた。 現在、移植後より長期間の動物を作成中であるが、rasの導入が、PC12細胞に何らかの形質転換を起し、神経細胞様となるのみならず、同種間の移植に際しても、より好ましい影響を及ぼしていることが示唆された。今後は、より長い期間の観察を行うとともに、生着細胞の定量や、移植細胞とホストの脳組織との相互関係などに関して研究を進める予定である。
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