1995 Fiscal Year Annual Research Report
大腿骨頚部骨折発生に関する患者背景と危険因子および病態の検討
Project/Area Number |
07671592
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
萩野 浩 鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (80208412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永島 英樹 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (00271049)
岡野 徹 鳥取大学, 医学部, 助手 (60252871)
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Keywords | 大腿骨頚部骨折 / 骨折機序 / 疫学 / 発生率 / 老人骨折 |
Research Abstract |
(1)大腿骨頚部骨折患者の登録 1986〜88年および92〜94年に鳥取県内で発生し登録された35歳以上の大腿骨頚部骨折患者の調査を行った。その結果、86〜88年に918例、92〜94年に1348例の患者が登録された。これらの登録患者に基づいて、発生率を求めると、92〜94年の発生率は86〜88年の発生率と比較して有意な増加がみられた。 (2)大腿骨頚部骨折患者の背景因子の調査 (1)の症例を対象に、1)骨折時の受傷状況2)受傷前の活動性3)治療の既往歴について,医療機関調査を行い,1249例(90%)から回答が得られた。解析の結果,直接の受傷原因は80才以上の高齢者群では,80歳未満群に比較して軽微な外力(立位からの転倒)による受傷が多くを占め(_x2-test,p<0.005),受傷時刻は高齢者群に夕方・夜の受傷の割合が多く(p<0.03),受傷場所の検討では,高齢になるほど屋内での受傷が多い(p<0.001)結果であった。受傷前に歩行障害を有していたのは男性で49%,女性で37%であった。痴呆は男性で23%,女性で31%にみられたが骨折前から認めたものが80%以上を占めていた。受傷前の痴呆症の合併は,高齢群では80歳以下に比べて2倍以上に高頻度にみられた。また治療の既往歴では高血圧症が28%,脳血管疾患が24%,骨粗鬆症が14%の順で頻度が高いという結果であった。 (3)大腿骨頚部骨折患者のX線学的検討 (1)の対象患者のうち、113例(男性9例,女性104例,年齢58〜94歳,平均78.0歳)について,胸椎・腰椎および大腿骨近位部の単純X線写真の収集をおこなった。
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Research Products
(1 results)