1996 Fiscal Year Annual Research Report
手指再接着および血管柄付遊離組織移植における骨髄内静脈還流の意義
Project/Area Number |
07671601
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Research Institution | NAGASAKI UNIVERSITY MEDICINE |
Principal Investigator |
田中 克己 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (70244069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 隆一 長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (70239507)
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Keywords | 切断指再接着 / 遊離組織移植 / 骨髄内血流動態 / 骨髄還流 |
Research Abstract |
平成8年度の研究実績 現在まで、各種モデルにおける組織の生着およびその経時的な変化について観察、検討が行われ、経時的な血流量および骨髄が有する静脈還流機構の組織学的解析が行われた。 切断指再接着モデルおよび血管柄付組織移植モデル、経時的および定量的な還流機構の評価については、RIシンチグラム(99mTc標識ヒト血清)を用いた実験を行っており、切断指再接着の再、骨髄の持つ物理的な還流機構の存在が組織の生着に重要であるとの知見が得られた。経時的な観察においては、実験後数時間の比較的早い次期にすでに骨髄内の静脈を介して血液の還流が認められ、組織の生着に重要な役割を担っている。 さらに本実験に基づき、臨床の場において切断指再接着の際、骨固定の際に骨髄の損傷を最小限になるような固定を行うようにした。本法により再接着指、とりわけ末節部における切断指を生着をさらに高めることが可能となり、研究実績が臨床の実際に反映されている。 以上のように本研究は基礎的な研究実績のみならず、臨床においても有用な成果を収めた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Katsumi Tanaka et al: "Experimental Study of Venous Drainage through the Bone Marrow on Repalantation of Amputated Digits" Transactions of the 11th Congress of the international Confederation of Plastic,Reconstructive and Aesthetic Surgery. 100-100 (1995)
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[Publications] Ryuichi Murakami,Tohru Fujii,Takanori Itoh Kenji Tsutsui,Katsumi tanaka et al: "Versatility of the Thin Groin Flap" Microsurg.17(4). 41-47 (1996)