1996 Fiscal Year Annual Research Report
実験的脊髄損傷後の脊髄細胞のアポトーシスに関する研究
Project/Area Number |
07671605
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
米 和徳 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (40182844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 伸司 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (10274820)
酒匂 崇 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041295)
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Keywords | 実験的脊髄損傷 / 遅発性神経細胞死 / アポトーシス / ネクローシス |
Research Abstract |
Wister Rat(生後14〜16週,375〜423g,雄)を用い、全麻下に第8〜10胸椎の椎弓切除を行った。Blackらの方法に準じて、120gの重錘にて2分間第9胸髄を硬膜上より圧迫し,脊髄不全損傷モデルを作成した。 損傷6時間後,12時間後,24時間後,72時間後,7日後に,それぞれ2匹ずつ全麻下にホルマリンにて灌流固定を行った後,断頭瀉血した。損傷脊髄を含めた胸髄を一塊として摘出した後,パラフィンにて包埋した。 損傷中心部より頭側,尾側に2mmずつ組織を横断薄切し、Hematoxylin-Eosine(以下HE)及びNick-end-label法にて染色した。 HEにて神経細胞死の形態学的特徴を,Nick-end-label法にてその生化学的特徴を検討し,損傷部および周辺脊髄組織におけるapoptosisの有無を観察した。 脊損6時間後のHE染色標本では,損傷中心部は,神経細胞の核及び細胞体とも崩壊する著明なnecrosisの所見が認められた。この損傷中心部にみられたnecrosisの所見は時間の経過とともに進行していった。 損傷中心部より頭側に10mmの部位では損傷6時間後まで神経細胞死はわずかしか観察されなかったが,損傷12時間後にはnecrosisとは明らかに異なる,Nissl小体が比較的保たれ,核が一様に濃染する神経細胞死の所見が散見された。この所見は損傷7日まで継続していた。 Nick-end-label法標本では,損傷6時間後までいずれの部位にても神経細胞の核は染色されなかったが,脊損後12時間後には神経細胞の核は発色していた。この所見は損傷後3日に最も顕著にみられ,損傷7日まで継続してみられた。Nick-end-label法標本とHE染色標本の所見より損傷12時間後より7日まで損傷脊髄内の神経細胞死にapoptosisが関与することが示唆された。
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Research Products
(1 results)