1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671618
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
東 博彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90049776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 勇人 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (80232156)
種子田 斎 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (80171867)
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Keywords | 3次元モデル / X線画像 / 光造形 / 光硬化樹脂 / 人工股関節 |
Research Abstract |
整形外科領域における画像診断として、CTスキャンを利用した3次元表面再構成法が普及している。これはCT画像からのデータをもとにCRTディスプレイ上に3次元モデルを生成し、骨の外観を立体視するものであるが、CRTディスプレイによる画面では、対象となる患部の大きさと位置が画面を通したスケールでしか判断できないといった欠点がある。また、骨のモデルを生成する際のデータ抽出としてCT画像を用いると、スライスピッチを細かくするために患者に長時間同姿勢でいることを強いることになる。 そこでわれわれは、患部のX線画像からのデータをもとに光造形法を用いて患部の立体モデルの生成を試みた。この方法により患部データの抽出時間の短縮が可能となるため患者に対する負担が軽減し、より的確な術前検討が可能になると考えられる。 今回のモデル生成では股関節、なかでも大腿骨付近部を対象とし、従来より行なわれていた石膏の削り出し法により形状を生成する方法から光造形法に変えることで、よりリアルな大腿骨頭部のモデル生成が可能となった。また、光造形法によるモデル生成では光硬化樹脂の種類を変えることで生成モデルに容易に切り込みを入れること、さらに骨の外観の形状データとともに内部の形状データを組み込むことによって、骨内部の形状を生成することが可能である。股関節疾患でしばしば遭遇する変形性股関節症に対し、人工股関節置換術が広く行なわれる昨今、術前に病変部の形態をより正確に把握する必要があるが、本研究で生成されるモデルはその目的をみたすものであり、今後、実際の臨床面での応用も可能と考えられる。
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