1995 Fiscal Year Annual Research Report
血漿成分分離器を用いた持続動静脈血液透析のエンドトキシンショックに対する効果
Project/Area Number |
07671642
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
星 光 山形大学, 医学部, 講師 (80221563)
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Keywords | 血液浄化法 / 血液透析 / 血液濾過 / 血漿成分分離器 / エンドトキシン / ショック / ブタ |
Research Abstract |
敗血症性ショックにおける血液浄化法の呼吸・循環系に対する効果を検討するため、E.Coli由来のエンドトキシン静脈内投与によるエンドトキシンショックモデルを作製し、各種血液浄化法を比較することを計画した。血液浄化法は、血液透析(HD)、血液濾過(HF)、および血漿成分分離器(EVAL2A膜)を使用した持続動静脈血液透析(CPFD; Continous Plasmafilter Dialysis)とした。本年度はCPFDを主として行った。 当初はイヌを用いて実験を行ったが、期待した効果は得られなかった。最初に用いたCPFDのシステムは、ヒトに用いるのと同様のものであり、体重10〜15kgのイヌには血液充填量が大きすぎると考えられた。そのため、ダイアライザーの大きさを半分とし、血液ポンプを用いないことによりできる限り血液充填量を小さくしてCPFDを行った。また、循環・代謝系の変化がより軽度なモデルとするため微量持続静注法に変更した。しかし、対象群とCPFD群とに循環・代謝系の指標に差は認められなかった。 このため、イヌと比較してより体重の大きな個体(20〜25kg)を容易に得られることや、右心系や呼吸器系の評価がしやすいことなどの理由から、実験動物をブタに変更した。ビタでの実験では、対象群と比較してCPFD施工群で血圧の回復が早く、心拍出量が維持される傾向が見られた。平成8年度も引き続きブタを対象として、CPFDと共にHDおよびHFについても検討する予定である。
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