1996 Fiscal Year Annual Research Report
麻酔・集中治療領域における交感神経活動定量システムの開発
Project/Area Number |
07671650
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Research Institution | Hamamatsu University School of medicine |
Principal Investigator |
森田 耕司 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (30115513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 松幸 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10155616)
池田 健彦 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10262817)
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Keywords | 筋交感神経活動 / マイクロニューログラム / 星状神経節ブロック / 脛骨神経 / 陰圧呼吸 / 陽圧呼吸 |
Research Abstract |
手術室や集中治療室においてマイクロニューログラムの記録を可能とするため、交感神経活動の定量化システムを構築した。このシステムは電磁シールド、差動絶縁増幅、デジタル処理による活動電位バーストの検波、ノイズ弁別等の手法を使用した。このシステムにより、麻酔・集中治療領域における筋交感神経活動の新たな知見:1)星状神経節ブロックの脛骨神経筋交感神経活動(MSNA)に対する効果ならびに、2)陰圧・陽圧呼吸時の筋交感神経活動を得た。左側星状神経節ブロックは心拍数、血圧を増加させるが、そのメカニズムとして大動脈弓における圧受容器からの求心性の迷走神経がブロックされることによると推測されるが、遠心性の筋交感神経活動は動脈圧受容器に影響されるので、左側星状神経節ブロックは脛骨神経における遠心性MSNAを促進すると考えられた。つぎに、陰圧・陽圧呼吸時の筋交感神経活動を検討した。陰圧呼吸時、血圧は低下、心拍数は上昇したが筋交感神経活動は変化しなかった。陽圧呼吸時、血圧、心拍数は有意に変化しなかったが筋交感神経活動は増加した。結論として、陰圧呼吸時には血圧低下による動脈圧受容器の負荷減弱と静脈還流量増加による心肺圧受容器の負荷が筋交感神経活動に対し拮抗的に働いたと考えられた。陽圧呼吸時は静脈還流量低下による心肺圧受容器の負荷減弱の他に肺伸張受容器の刺激も筋交感神経活動の促進に働いたと推測された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takehiko Ikeda: "Stellate ganglion block is associated with increased tibial nerve muscle sympathetic activity in humans." Anesthesiology. 84. 843-850 (1996)
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[Publications] Takehiko Ikeda: "Effects of positive and negative pressure breathing on muscle sympathetic nerve activity in humans." Aviation,Space and Environmental Medicine. 68(IN PRESS). (1997)