1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671662
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
桐原 由美子 島根医科大学, 医学部, 教務職員 (90234400)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 洋司 島根医科大学, 医学部, 講師 (50162243)
|
Keywords | モルヒネ / 耐性 / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
ハセロン麻酔下に雄ラットの腰部よりクモ膜下腔カテーテルを留置し、先端を浸透圧ミニポンプと接続した。モルヒネ溶液を1μg/kg/hr,3μg/kg/hr,10μg/kg/hrの速度で、nitric oxide synthase阻害薬であるNG-nitro L-arginine methyl ester (L-NAME)を100μg/kg/hrの速度で、または両者の混合液を6日間にわたってクモ膜下腔持続注入した。持続注入終了翌日にモルヒネのクモ膜下腔負荷試験を行い、モルヒネ耐性の程度を調べた。体性疼痛閾値はtail flick試験を、内臓性疼痛閾値はcolorectal distension試験を用いて測定した。モルヒネのクモ膜下腔持続注入により、体性疼痛閾値とも内臓性疼痛閾値とも投与1日目をピークとして投与量依存性に上昇し、体性疼痛閾値は4日目に内臓性疼痛閾値は3日目までに持続注入前のレベルに戻った。モルヒネ負荷試験においても、体性および内臓性鎮痛効果に対する投与量依存性の耐性形成が示された。L-NAMEのクモ膜下腔持続注入では、体性疼閾値とも内臓性疼痛閾値の変化は認められず、その後のモルヒネ負荷試験においても、体性および内臓性鎮痛効果に対する交叉耐性形成も認められなかった。モルヒネとL-NAMEの混合注入群では、個体間のバラツキが大きくまたサンプル数が少ないことから、いまだに一定の結論が得られていない。
|