1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671693
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Research Institution | Kansai college of oriental medicine |
Principal Investigator |
楳田 高士 関西鍼灸短期大学, 鍼灸学科, 助教授 (10168750)
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Keywords | 再灌流不整脈 / 再灌流障害 / エピネフリン / ハロセン / プロポフォール |
Research Abstract |
最も再灌流不整脈抑制効果が認められた揮発性麻酔剤ハロセンはカテコラミンとの併用で強い催不整脈作用をもち,不整脈抑制と,不整脈発生の相反する作用を持つ,このことからエピネフリン投与下で吸入麻酔剤による催不整脈作用と麻酔剤のエピネフリン投与下における麻酔剤の虚血再灌流不整脈への影響について検討を行った.吸入麻酔剤とエピネフリンの併用は中枢神経を介さないin vitroのモデルでも不整脈を誘発し,エピネフリン投与下の再灌流状態では再灌流不整脈発生を抑制した.この事実は吸入麻酔薬の心筋感作作用と再灌流不整脈の機序の相違を解明する糸口となると考えられる. さらにラット摘出心(n=60,各群12)における再灌流モデルで静脈麻酔剤プロポフォールの再灌流不整脈に及ぼす影響についても検討した. クレブスヘンゼライト液のみで灌流した群をコントロール(0μM)とし,プロポフォールの濃度を1μM,10μM,25μM,50μMの5濃度について検討した.再灌流時におけるVF発生頻度はコントロール:91.7%,1μM:83.3%,10μM:41.6%,25μM:33.3%,50μM:8%であった.プロポフォールは濃度依存的に再灌流不整脈を抑制した.構造式にもつbuthylated hydroxytoluenがフリーラジカルスカベンジ作用を持つと考えられる.今回得られた結果は再灌流障害の機序の解明の臨床での再灌流不整脈発生の治療と予防に役立つばかりでなく、臓器移植時等の再灌流障害防止にも役立つと考えている.
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Research Products
(2 results)