1996 Fiscal Year Annual Research Report
睾丸下降における会陰大腿神経およびカルシトニン遺伝子関連ペプチドの意義の解明
Project/Area Number |
07671714
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Research Institution | SHINSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
寺田 克 信州大学, 医学部・付属病院, 講師 (80211390)
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Keywords | 睾丸下降 / 停留睾丸 / 会陰大腿神経 / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / フルタミド / TSラット |
Research Abstract |
正常ラットと2つの停留睾丸ラットモデルを用いて、これらの睾丸導帯のCGRPレセプターに違いがあるかどうかを検討した。 Sprague-Dawleyラット(SDラット)を正常対照モデルとし、TSラット(SDラットの突然変異種で、約85%に停留睾丸が出現し、内分泌学的な異常は認められていない。)とフルタマイドラット(SDラットの胎生16日から19日に抗アンドロゲン剤のフルタマイドを投与したラットで、約40%に停留睾丸が出現する。)を停留睾丸モデルとした。生後2日の睾丸導帯を摘出し、凍結切片を作製、これを^<125>I標識CGRPと様々な濃度の非標識CGRPを含む溶液中で培養した。培養後、切片を洗浄し乾燥、^<125>Iマイクロスケールと共にX線フィルム上に感光させた。現像したフィルムはコンピューターに接続したデンシトメーターにより測定した。 今回の研究では、移動中のラット睾丸導帯の挙睾筋にCGRPレセプターが証明され、正常ラットと停留睾丸ラットでレセプター濃度に差異のあることが示された。この違いはTSラットでは過剰のCGRP分泌によりレセプターのdown regulationが、フルタマイドラットでは過少のCGRP分泌によりレセプターのup regulationがおこっているものと解釈できた。 またSDラットとTSラットのGFNを生後0日に切離、72時間後に睾丸導帯を摘出し、CGRPによる睾丸導帯の収縮性とレセプターの変化を調べると、SDラットと同じくTSラットにおいてもGFNの切離により、レセプター濃度が増加し、収縮する睾丸導帯数も増加することが示された。 以上より睾丸導帯の移動には、GFNより分泌されるCGRPが深く関与しており、適量のCGRP分泌が睾丸導帯を正常な位置に移動するために必要であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Terada,M.: "Characterization of the Gubernacular Contractile Response to Calcitonin Gene-Related Peptide in the Mouse" J.Pediatr.Surg.30・5. 730-733 (1995)
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[Publications] Terada,M.: "The Role of the Genitofemoral Nerve and Calcitonin Gene-Related Peptide in Congenitally Cryptorchid Mutant TS Rats" J.Urol.154. 734-737 (1995)
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[Publications] 寺田克: "睾丸下降のメカニズムと停留睾丸" 信州医誌. 43・4. 323-330 (1995)
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[Publications] Hutson,J.M.: "Normal Testicular Descent and the Aetiology of Cryptorchidism" Advances in Anatomy Enbryology and Cell Biology. 132. 1-56 (1995)