1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671725
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 弘 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (00177057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 正人 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (30243314)
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Keywords | 活性酸素種 / 男性不妊 / 精子無力症 |
Research Abstract |
精液中には,Respiratoty Oxygen Species(ROS)を産生すると考えられる細胞が,白血球と精子細胞の2種類がある。測定されたROSがいずれに由来するかを,特定する新しい方法を考案し,この成否を確かめる,予備実験を行なった。 10名の精子無力症患者精液を,密度勾配を利用した2-step Percoll法にて処理し,運動精子に富んだ精子浮遊液を作成し,これの産生するROSを測定した。10検体共に測定感度以上のROSを産生していた。これらの精子浮遊液をさらに,f-MLP及びPMAで刺激すると,前者の刺激により7例がROS産生が亢進した。PMA刺激には10例共にROS産生亢進をみた。7例は白血球がないことまた10^4/ml未満の白血球の産生するROSは測定限界以下のため,7例のROSは精子細胞と白血球の両者から,3例ROSのは精子細胞のみから由来すると考えられた。この方法で,精子細胞のみに由来するROSの鑑別法が確立した。 次に,この方法で神戸大学泌尿器科不妊外来通院患者の内,精子無力症患者精液の産生するROSについて,検討を行なった。71例中36例にROSを検出し,このうち15例は精子細胞に由来すると考えられた。残り21例のROSは精子細胞と白血球の両者に由来すると考えられた。現在この151例の精子細胞を用いて、in vitroおよびin vovoで精子運動パラメータを改善する方法を検討中である。
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