1996 Fiscal Year Annual Research Report
アンドロゲンによる下垂体ゴナドトロピンの正のフィードバック調節に関する研究
Project/Area Number |
07671744
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
野口 和美 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10164675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
武田 光正 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70244499)
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Keywords | ゴナドトロピン / アンドロゲン / フィードバック調節 |
Research Abstract |
女性のLH(luteinizing hormone)に比較して男性のLHの生物学的活性が高いとの報告がある(J Clin Endocrinol Metab 42:958-969,1976)が、これがアンドロゲンの作用によるものか否かいまだ実証されていない。そこで本年度の研究ではLHの分泌あるいはその生理活性において、アンドロゲンによる正の調節機構が存在するか否か検索することを目的とした。 成熟雄ラットの下垂体より前葉細胞を分離し、トリプシン処理により単層培養を行った。これをテストステロン10ng/ml添加群と非添加群の二群に分けて72時間培養した。テストステロンを十分に洗浄除去した後、10nM LH-RH(luteinizing hormone-releasing hormone)を6時間作用させてゴナドトロピン分泌細胞よりLHを放出させた。一方成熟マウス精巣を摘出し、酵素処理によらず機械的にライディッヒ細胞を分離し、ライディッヒ細胞浮遊液を得た。下垂体前葉の培養細胞より得たそれぞれのLH溶液をライディッヒ細胞浮遊液に添加し、3時間後に分泌されるテストステロンRIAにて測定した。テストステロン添加群より得られたLHによりライディッヒ細胞からのテストステロン分泌は有意に増加した。 テストステロン存在下で下垂体前葉細胞を培養すると高いLHが生成されることが明らかになった。
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