1995 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣における細胞自然死(アポトーシス)に及ぼすサイトカインの影響に関する研究
Project/Area Number |
07671761
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古田 伊都子 北海道大学, 医学部, 助手 (70238682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 征一郎 北海道大学, 医学部, 教授 (60001898)
三国 雅人 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (30270789)
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Keywords | アポトーシス / 卵巣 / サイトカイン |
Research Abstract |
平成7年度は、non-radioactiveなアポトーシス(DNAの梯子状泳動パターン)の検出方法の開発および検討、DNA抽出材料の採取に重点を置いた。DNAを電気泳動後、膜に転写、核酸染色キットにて高感度に染色する手技はきわめて良好に行えた。すなわち、2%アガロースゲルにて低・高2種のDNA分子量マーカーを電気泳動し、セルロースアセテート膜に転写、固定したのち金染色法にて膜上の核酸を染色すると約1000bpのバンドまで可視可能であった。さらに銀染色法によって染色を増幅させると500-300bpのバンドまで検出できるようになり、かなり良好な結果を得られた。しかし、他施設より供与されたアポトーシスを起こしたDNA(標準品)を、同様に染めた結果鮮明なバンドは検出できなかった。その原因として、供与されたDNAが劣化し低分子量のDNAさらに小断片化してしまった可能性が考えられる。そこで標準品をあらたに作製することにし、無血清培で培養した株化癌細胞からDNAを抽出して標準品として使えるかどうかを調べた。エチジウムブロマイド染色では、はっきりした梯子状泳動パターンではなかったものの、スメア-状にDNAが細断化しているのが認められた。ひとまずこのDNAを用いて膜への転写、染色をおこなったが、低分子量DNAはうまく染まらなかった。全体のDNA量に比べて断片化したDNAの割合は少く、DNAを単に染色するだけではアポトーシスを検出することは困難と判断し、DNAの末端をラベルしてそのシグナルを検出する方針にきりかえた。来年度は、DNA末端のラベル法および転写後膜上でのその検出法について検討をおこなう予定である。また、ラダーパターンのはっきりしたDNAが標準品として必要なため、ラットをDESにて誘発し、閉鎖した卵胞の多い卵巣からDNAを抽出する予定である。
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