1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671772
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Research Institution | SHINSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森 篤 信州大学, 医学部, 助手 (80210110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 信吾 信州大学, 医学部, 教授 (30135579)
二階堂 敏雄 信州大学, 医学部・付属病院, 講師 (50180568)
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Keywords | 肥満細胞 / 子宮 / 平滑筋 / Stem cell factor / 子宮筋腫 / GnRH anulogue / 平滑筋腫瘍 |
Research Abstract |
1.ヒト子宮における肥満細胞の存在意義 (1)子宮にはT-mact cell(trypataseのみを含有)とTC-mast cell(tryptaseとchymaseを含有)という2つの肥満細胞のsubtypeが存在するが、内膜、筋層(内側、外側)、頚管でその出現数はそれぞれ異なっていた。このうち子宮筋層では肥満細胞は子宮平滑筋細胞間や、血管の周囲に存在していた。月経周期はこれら肥満細胞の出現数に影響をあたえていなかったが,閉経後は子宮の肥満細胞は減少していた。(2)子宮平滑筋細胞は肥満細胞の増殖因子であるstem cell factorを産生していると同時に、肥満細胞の標的細胞であることから、子宮平滑筋と肥満細胞の密接な関係が示唆された。 2.子宮平滑筋腫瘍における肥満細胞の存在意義 (1)子宮平滑筋腫瘍に存在する肥満細胞は、cellular leiomyoma,bizzare leiomyomaに多く、usual leiomyoma,leiomyosarcomaでは少なかった。このことは、肥満細胞の出現頻度がleiomyosarcomaとcellular,Bizzare leiomyomaとの鑑別診断に有用である可能性を示唆するものと考えられた。(2)GnRHa療法によく反応して縮小した筋腫には、比較的多くの肥満細胞が存在したが、これはGnRHaにより増加したものではなく、GnRHa治療前にすでに存在したものであると考えられた。肥満細胞がGnRHaによる筋腫の縮小に関与している可能性が示された。
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Research Products
(1 results)