1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト・ゴナドトロピンα鎖の糖鎖構造の調節に関する研究
Project/Area Number |
07671775
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 育代 名古屋大学, 医学部, 助手 (40215447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅沼 信彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30179113)
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Keywords | ゴナドトロピン / α鎖 / 糖鎖構造 / 塩基特異的中脳変異作製法 |
Research Abstract |
ヒト・ゴナドトロピンα鎖において、アミノ酸配列P-L-RのSO_4終末に対する意義を明確にし、SO_4終末がα鎖のA1、あるいはA2に特異的であるか否かを明らかにするため、研究を行った。 ヒト・ゴナドトロピンのα鎖をコードするDNAをM13ファージに挿入し、大腸菌株JM109に感染させることにより一本鎖DNAを得た。この一本鎖DNAを鋳型として、各々Pro^<48>コドン(CCA)をGCA、Arg^<42>コドン(AGG)をGCG、Asn^<52>コドン(AAC)をGAC、Asn^<78>コドン(AAC)をGACに変換した27塩基の合成ヌクレオチドを結合させ、T_4DNAポリメラーゼにより二本鎖DNAを合成した。このM13-RF組み換えDNAで大腸菌を形質転換し、テトラメチルアンモニウム・クロライドを用いたハイブリダイゼーション法で選別した。DNAシークエンシング・ゲル電気泳動を行い、塩基配列を解読することにより変異遺伝子であることを確認した。得られた変異α鎖DNAを分離・精製後、T_4DNAリガーゼを用いてネオマイシン耐性遺伝子を含む発現ベクターに挿入した。この変異α鎖DNAを含むベクターを大量に調整後、カルシウム沈殿法により、ラット下垂体由来のGH_3細胞に導入した。ネオマイシンを含有する培養液で培養し、発育した個々の株を採取後さらに発育させ、アイソトープで標識したCysで細胞をラベルした。培養液および細胞溶解質を抗α血清で免疫沈降後、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、変異α鎖を合成・分泌する株を選別した。各々の株を用い現在解析を行っている。
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[Publications] Nobuhiko Suganuma: "Screening of the mutation in luteinizing hormone β-subunit in the patients with menstrual disorders." Fertil.Steril.63. 989-995 (1995)
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[Publications] Madoka Furuhashi: "Roles of Pro-Leu-Arg motif on glycosylation in human gonaclo-tropin α subunit." Endocrinology. 136. 2270-2275 (1995)
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[Publications] 菅沼信彦: "遺伝子組み換えの産婦人科領域への応用" 日産婦誌. 47. 785-790 (1995)
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[Publications] 菅沼信彦: "遺伝子組み換えの産婦人科への応用-その現況と将来" 産婦人科治療. 71. 553-557 (1995)
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[Publications] 菅沼信彦: "HCGの構造と機能" Hormone Frontier in Gynecology. 2. 313-320 (1995)
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[Publications] 菅沼信彦: "LH構造異常症" 産婦人科治療. 72. 91-96 (1996)