1997 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄県における子宮頚癌、膣・外陰癌の発生率とHPV感染に関する疫学的研究
Project/Area Number |
07671809
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
東 政弘 琉球大学, 医学部, 助教授 (60101474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諸見里 秀彦 琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (90244334)
前濱 俊之 琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (50157153)
武居 洋 琉球大学, 医学部, 教授 (70039501)
金澤 浩二 琉球大学, 医学部, 教授 (50092680)
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Keywords | 子宮頚癌罹患率 / HPV感染率 |
Research Abstract |
沖縄県女性のHPV陽性率を知ることを目的とし、子宮がん検診受診者および外来受診者について、その細胞診用検体採取時に、別に採取した擦過細胞のHPVを検索した。HPV DNAの検出には、L1 consensus primer を用いてPCR法を行った。 1.子宮がん検診受診者のHPV陽性率 受診者2,887例について、そのHPV陽性率は、全体として11.9%(343/2,887例)であった。細胞診Class別では、Class Iで8.7%(108/1,218例)、Class IIで10.0%(166/1,655例)、Class IIIで71.9%(23/32例)、Class IV+Vで88.5%(46/52例)であった。即ち、健常者と診断されるClass I+IIでの9.5%(274/2,873例)は、本土におけるよりやや高率であった。HPV型については、16,18,31,33,35,58以外の型が多かった。 2.年齢別のHPV陽性率 年齢別のHPV陽性率を知ることを目的とし、上記の症例数をさらに増やすとともに、10才代、20才代の外来受診者についても検討した。 現時点として、計3,986例(除 細胞診Class III以上)について年代別に検討してみると、HPV陽性率は30才以下では18.7%と高く、31才以上では8-10%と低下の傾向が窺われる。年齢別のHPV陽性率を明らかにすることは、HPV感染の自然史を考察する上に重要な情報となる。欧米でも30-35才以上になると陽性率は低下するとの報告があり、今後はさらに10代、20代の例数を増やして検討する必要がある。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Asato, et al: "Correlation between the Progression of Cervical Dysplasia and the Prevalence of Human Papillomavirus" THE JOURNAL OF INFECTIOUS DISEASES.169. 940-941 (1994)
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[Publications] 長井 裕、他: "子宮頚癌の転移診断におけるHPV DNA検出の意義" 日本産科婦人科学会雑誌. 48. S465 (1996)
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[Publications] 金澤 浩二、他: "感染の自然史" 産婦人科の実際. 45. 285-289 (1996)
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[Publications] 東 政弘、他: "当科における子宮頚癌の治療成績 -20年間の集計-" 日本産科婦人科学会沖縄地方部会雑誌. 19. 52-59 (1997)
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[Publications] Maehama,T.,et al: "Selective down-regulation of human papilloma virus transcription by 2-deoxyglucose." Int.J.Cancer,. (in press).