1996 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病眼の視機能に及ぼす黄斑部及び視神経乳頭の微小循環動態に関する研究
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07671897
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
田川 博 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40197223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 春彦 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70274925)
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Keywords | レーザースペックル / 血流速度 / 糖尿病 / 糖尿病視神経症 / 糖尿病黄斑症 |
Research Abstract |
1.本装置の精度と再現性を確認し、良好な結果が得られた。結果を第12回International Congress of Eye Research,1996(横浜)で報告した。 2.正常眼の視神経乳頭辺縁部の血流速度は年齢により変化し、50代をピークとして、30代、70代では有意に低い値を示した。また、視神経乳頭辺縁部上耳側に比べ下耳側で有意に低い値を示した。これらの結果は、糖尿病眼での血流の変化に対する基準値の設定ができただけでなく、緑内障に対する循環障害の関与を示唆している。以上の結果は、1997年度緑内障学会で報告する。視神経症のない網膜症(d群)の視神経乳頭辺縁部の血流速度は上記の正常者の群と経過を通して有意差は認められなかった。視神経症を有する網膜症(c群)で経過を追えたのは固視能の低下や全身状態の悪化に伴い、7例のみであった。5例が虚血性タイプで、2例が乳頭症タイプであり、経過を通して正常群とd群に比べ視神経乳頭辺縁部の血流速度は低下しており、視機能の明らかな改善も見られなかった。視神経循環と視機能障害には密接な関連性があることが明らかとなった。 3.測定範囲が狭い本装置での測定には限界があり、視機能に障害のない症例では経過観察が可能であったが、障害のある症例では固視能の変化により測定部位が変化する可能性が示唆された。現有のシステムでは、黄斑を測定しているという確証が得られなかったため、経過観察を中止した。そこで、現在、測定部位を4倍程度に拡大し、半導体レーザーが照射されている部位をモニターできるシステムを開発中であり、黄斑症の測定は今後、再検討したい。
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[Publications] 田川 博: "チモロール点眼による人眼での虹彩と房水静脈の血流の変化" 日本眼科学会雑誌. 99. 435-439 (1995)
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[Publications] Hiroshi Tagawa: "Dynamic ocular blood flow imaging using laser speckle flowgraphy" The 2nd internet ocular blood circulation symposium (CD). DG0407 (1996)
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[Publications] Hiroshi Tagawa: "Changes of blood circulation in human eyes with retinal diseases using real-time laser flowgraphy" The 3rd internet ocular blood circulation symposium (CD). BI0209 (1997)
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[Publications] 田川 博: "レーザーを用いた血流測定法、眼科学大系5B" 増田 寛次郎、編集、中山書店、東京, 11 (1997)