1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671898
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
廣川 博之 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30133838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 博宣 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00177106)
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Keywords | 黄斑部 / 網膜前膜 / リン酸代謝 |
Research Abstract |
1)ヒト網膜前膜:蛍光眼底検査で黄斑部に蛍光漏出のない黄斑部網膜前膜2例2眼と、蛍光漏出のあった1例1眼に対し硝子体手術により網膜前膜除去術を行った。すべて後部硝子体剥離が生じていた例であった。膜の組織所見に差はなかった。 網膜前膜と硝子体との位置関係が網膜前膜の組織所見とどのような関わりがあるかを解析するためには、後部硝子体剥離の生じていない症例での検討が必要である。 2)成熟有色家兎5羽とサル2頭の片眼硝子体中に1.5%コンドロイチン硫酸塩100μLを注入し、網膜前膜を作製中である。また、他の成熟有色家兎5羽の片眼硝子体中に前房穿刺後空気を注入することにより、後部硝子体剥離を作製中である。網膜前膜、後部硝子体剥離とも未だ生じていない。 3)ヒトで硝子体手術により水晶体に混濁が生じることから、家兎3羽の片眼に硝子体手術を施行し、^<31>P-NMR法を用い、水晶体のリン酸代謝を検討した。また、手術用顕微鏡による水晶体への光障害を検討するため、他の家兎5羽の片眼に白色光を照射し、^<31>P-NMR法を用い、水晶体のリン酸代謝を検討した。硝子体手術群、光照射群とも観察されたスペクトルはα-glycerophosphate(α-GP)、ribose 5-phosphate(R5P)、chorine phosphate、無機リン酸(Pi)、β-ADP、dinucleotide、およびα、β、γ-ATPであった。また、両群ともα-GP、R5P、Pi、ATPがコントロールと比較し著明に低下していた。
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