1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671909
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
富田 剛司 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (30172191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 徹 岐阜大学, 医学部, 助手 (30179840)
杉山 和久 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (80179168)
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Keywords | 視神経乳頭 / 網膜神経線維層レーザー走差型眼底観察装置 / 緑内障 / 傍乳頭網脈絡膜萎縮 |
Research Abstract |
慢性開放隅角緑内障患者において、スキャニングレーザーポラリメーターで測定した乳頭周囲網膜神経線維層厚(NFLT)とスキャニングレーザートモグラフで測定した乳頭パラメーターとの関連を検討した。NFLTの全体値と乳頭パラメーターの全体値の間には有意な相関はみられなかった。象限毎の解析において、上側象限ではNFLTは網膜神経線維層の高さの変化を反映する線維層高低差とのみ有意に相関し、他の乳頭陥凹の程度を反映するパラメーターとの相関は認めなかった。反対に、下側象限ではNFLTはC/D比、辺縁面積などの乳頭陥凹の変化を示すパラメーターとはよく相関したものの、線維層高低差とは相関はみられなかった。このことから、乳頭の上側象限と下側象限でNFLTと乳頭パラメーターの関連が一様でないことが示唆された。 また、緑内障眼でしばしば観察される乳頭周囲網脈絡膜萎縮(以下、PPA)と、視神経乳頭の特に篩板部の血流との関連について注目し、スキャニングレーザートモグラフにて正常眼圧緑内障眼のPPAを観察した所、51眼中43眼(84.3%)にPPAが観察され、その面積は視野指標のMD値、CPSD値のいずれともよく相関した。このことから、正常眼圧緑内障眼において、視神経乳頭や網膜神経線維層の変化のみならず、乳頭周囲の網脈絡膜萎縮の変化にも眼を向けることの重要性が確認された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Raitta,Christina: "Optic disc topography before and after trabeculectomy in advanced glaucoma." Ophthalmic Surgeries and Lasers. 27. 349-354 (1996)
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[Publications] Park,Ki Ho: "Correlation between peripapillary atrophy and optic nerve damage in normal-tension glaucoma." Ophthalmology. 103. 1899-1906 (1996)
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[Publications] Park,Ki Ho: "In vivo detection of perineural circular arterial anastomosis (circle of zinn-Haller) in a patient with large peripapillary chorioretinal atrophy." American Journal of Ophthalmology. 122. 905-906 (1996)
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[Publications] 富田剛司: "レーザー走査眼底観察装置の緑内障への応用" 眼科紀要. 47. 637-644 (1996)
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[Publications] 西村幸三九: "正常眼圧緑内障における時間周波数特性" 日本眼科学会雑誌. 100. 307-312 (1996)
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[Publications] 河野吉喜: "Neural capacity indexおよび光感度閾値と視神経乳頭変縁面積との関係" 日本眼科学会雑誌. 100. 223-229 (1996)
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[Publications] 富田剛司: "眼科学大系 5B.レーザー眼科 2.4 レチナトモグラフィ(ハイデルベルク型)(1997差し替え版)" 中山書店, 124-4〜124-6 (1996)