1995 Fiscal Year Annual Research Report
ミューラー細胞に存在する神経伝達物質受容体の同定とその機能の検討
Project/Area Number |
07671933
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
若倉 雅登 北里大学, 医学部, 助教授 (50137931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 いづみ 北里大学, 医学部, 助手
山本 昇 北里大学, 看護学部, 教授 (10050543)
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Keywords | ミューラー細胞 / グルタミン酸受容体 / アセチルコリン受容体 / アデノシンプリン受容体 / アドレナリン受容体 / 神経伝達物質 / 細胞内カルシウム / 網膜 |
Research Abstract |
ミューラー細胞は網膜でニューロンと協同的に働いている。我々はミューラー細胞にグルタミン酸受容体のうちのAMPA/Kainate (non-NMDA)型受容体が存在することを証明した。本年はその役割を知り、さらに他の神経伝達物質との相互作用を知り、ミューラー細胞の生理学病理的役割をできるだけ明らかにすることを目的として研究した。まず、既に得られたデータから、培養網膜ニューロンとミューラー細胞におけるAMPA応答性の差異とカイニン酸投与によるミューラー細胞のAMPA/Kainate型受容体の感度変化より、ミューラー細胞におけるこの受容体は、病理学的侵襲に対する防御機構として作動している可能性があることを、発表した。次いで、細胞内カルシウムイオン測定用画像解析装置を用い、Fura-2AMを指示薬としたspectrophotomeryにより、培養細胞(家兎ミューラー細胞)の受容体を見いだす実験も継続された。すなわちカルシウムの動員の有無により、また動員があれば受容体遮断物質の存在下で応答が消失することを確認するという手法による。現在アセチルコリン受容体、アデノシンプリン受容体、アドレナリン受容体アゴニストを用いた実験が行われているが、これまでに、ムスカリン、アドレナリン、ATPに応答が認められ、かつそれはカルシウムチォンネル拮抗剤存在下でも消えないことから、ムスカリン受容体、アドレナリン受容体、アデノシンプリン受容体の存在が強く示唆されている。
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[Publications] 川崎いづみ 若倉雅登: "培養ミュラー細胞におけるAMPA/KA受容体の役割" 日本眼科学会雑誌. 99. 1214-1221 (1995)
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[Publications] 若倉雅登: "網膜での熱ショック蛋白質研究の現状" 医学のあゆみ. 176. 192-193 (1996)
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[Publications] I. Kawasaki M. Wakakura: "Acetylcholine receptors in cultured retinal neurons and Muller cells" Investigative ghthalmol Vis Sci(ARVO Dbst). in press. (1996)
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[Publications] H. Shouji, M. Wakakura I. Kawasaki et al: "Luminol-enhamod chemiluminescence in retinal naurous fillowing antiChE" Investigative Ophthaland Vis Sci (ARVO Abst). in press. (1996)
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[Publications] M Wakakura Y Liu: "The adcnoginel purinergic recepter in cultured Muller cells" Jnveat Ophthaland Vis Sci (ARVO Abst). in press. (1996)