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1996 Fiscal Year Annual Research Report

歯牙硬組織の病的石灰化の発現機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 07672004
Research InstitutionFukuoka Dental College

Principal Investigator

谷口 邦久  福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (90105685)

Keywords歯胚の外傷 / エナメル質減形成 / エナメル質石灰化不全 / 不規則象牙質 / 骨性癒着 / 萌出障害
Research Abstract

歯胚の外傷により生じる歯牙硬組織の形成不全の発現機構や外傷の時期と硬組織形成障害との関連を把握するために、ラットの異なった発育段階の臼歯歯胚に穿刺による器械的外傷を与え、経日的変化と障害の程度や部位を光顕的及び走査電顕的に追求し、次の結果を得た。生後1日の硬組織が形成されていない時期の外傷では、顕著なエナメル質減形成が限局性に出現し、走査電顕的にも一部でエナメル質の実質欠損が観察された。象牙質では不規則象牙質形成されたが、徐々に正常な象牙質が形成された。生後3日の外傷では一部に外傷以前に形成された硬組織が存在するが、エナメル質減形成や不規則象牙質の形成がみられた。走査電顕的には一部の咬頭の形態不整とエナメル質減形成がみられた。生後5日、7日の基質形成期の外傷では、障害は複数咬頭に及び、外傷部から離れた歯頸部側にもエナメル質と象牙質の形成障害が生じた。走査電顕的にもエナメル質表面は粗造であった。この時期には歯冠の遠心転位や骨性癒着を伴う萌出障害もみられたことから、エナメル基質形成期の外傷では、外力が歯冠全体に応力として働き、ことに歯頸部側に集中し、障害を及ぼすと考えられた。象牙質では象牙芽細胞の象牙質からの剥離が生じ、予後に細胞封入を伴う不規則象牙質の形成や肥厚が出現した。生後10日の外傷では障害は比較的軽度であるが、歯頸部側には類似の硬組織形成不全が多く出現した。またエナメル質も一部で基質の残存が多くみられ、石灰化不全も伺われた。以上の結果から外傷の時期により歯牙硬組織形成障害の程度や部位は異なることが示唆された。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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