1995 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺細胞の刺激-分泌応答における生理活性ペプチドの補足機能に関する研究
Project/Area Number |
07672031
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
岩渕 良志喜 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (80095067)
|
Keywords | 顎下腺 / 唾液分泌 / 協力作用 / 神経性ペプチド / Substance P / β-作動薬 |
Research Abstract |
Substance P(SP)によるラット顎下腺からの唾液、蛋白および糖蛋白の分泌に対する(1)Calcitonin gene-related peptide(CGRP)、calcitonin (CT)および(2)選択性、非選択性のアドレナリン性β作動薬の補足作用について検討した。SP(0.1-10μg/kg, i. v. )は、用量依存性に唾液分泌を刺激した。(1)CGRP, salmon CT. rat CTは、1および10μg/kgの投与で唾液分泌を刺激しなかった。SP(0.5μg/kg)による唾液分泌作用は、sCTの10μg/kgおよびrCTの1および10μg/kgの前投与により影響されず、CGRPの0.01-10μg/kgおよびsCTの1μg/kgの前投与で増強した。また、SPとCGRPの併用投与による唾液分泌の増強作用は、propranolol(0.5mg/kg)およびphentolamine(0.5mg/kg)の前投与で影響されず、atropine(0.5mg/kg)の前投与でわずかに抑制され、spantide(500μg/kg)およびhuman CGRP_<8-37>(50μg/kg)の前投与で強い抑制が見られた。(2)アドレナリン性β作動薬の0.1mg/kgの静脈投与による唾液分泌量は、(1)-isoproterenol(IPR)で最も強く、次いでdobutamine(DOB)、terbutaline(TEL)の順であった。SP(0.5μg/kg)による唾液分泌の増強作用は、IPRで最も強く、次いでDOB、THLの順であった。また、SPとIPRの併用投与による唾液分泌の増強作用は、ICI-118551(ICI)の5mg/kgの前投与で影響されず、metoprolo1(MET)の5mg/kgおよびspantide(SPN)NO500μg/kgの前投与で強い抑制がみられた。一方、SPごDOBの併用投与による唾液分泌の増強作用は、METの5mg/kgの前投与で強い抑制が見られた。これらの結果より、NK_1受容体は、CGRP受容体およびアドレナリン性β_1受容体との相互作用によって唾液分泌作用を著しく高めることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)