1996 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト炎症歯肉におけるインターロイキン4の遺伝子発現細胞に関する研究
Project/Area Number |
07672051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永田 健吾 九州大学, 歯学部, 助手 (90189134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椛島 浩明 九州大学, 歯学部, 助手 (20214504)
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Keywords | 辺縁性歯周炎 / インターロイキン4 / CD4陽性T細胞 / 根尖性歯周炎 |
Research Abstract |
我々は前回の報告で辺縁性歯周炎の臨床的動態を調製している因子の一つとしてCD4陽性ヘルパーT細胞の産出するサイトカインが重要であることを示唆した。今回は辺縁性歯周炎におけるCD4陽性ヘルパーT細胞が局所の炎症動態を重要な役割を担っていることを確実なものにするために辺縁性歯周炎に類似の根尖性歯周炎に着目し前回と同様の実験を行った。根尖性歯周炎の病巣においても同様にT細胞、マクロファージ、B細胞の浸潤が認められ、CD4陽性ヘルパーT細胞の占める割合が優位に高かった。そこでCD4陽性ヘルパーT細胞が産出するサイトカインのなかでIFN-γとIL-4に着目し免疫染色を行ったところIFN-γ産出細胞は検出できたが、IL-4産出細胞は検出できなかった。CD4陽性ヘルパーT細胞は産出するサイトカインの種類によってTh1(IFN-γ産出細胞)とTh2(IL-4産出細胞)のサブセットに区別され、どちらの細胞が優位に働くかによって病態が決まることが各種の感染症において報告されている。辺縁性歯周炎と根尖性歯周炎のサイトカイン産出細胞を比較してみるとIL-4産出細胞のパターンが異なっていたが、根尖性歯周炎においても局所の炎症動態にCD4陽性ヘルパーT細胞が重要であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)