1995 Fiscal Year Annual Research Report
歯科保存学におけるカルテの電子化に関する標準規格の基礎的研究
Project/Area Number |
07672092
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鴻丸 稔 日本大学, 歯学部, 助手 (70195684)
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Keywords | 電子カルテ / 歯科保存学 / 標準規格 |
Research Abstract |
1.電子カルテシステムの構築と標準化 歯科医療に関する電子カルテシステムを構築することは、市販のデ-ベースソフトおよびプログラム支援ソフトなどを利用することによりまた専門のプログラマ-に依頼することにより比較的容易に作成することが可能である。一方医科においては医療機関単位あるいは地域単位で現実的なシステムが作られ稼働している。しかしながらこれらのシステムはクローズされたシステムであり他のシステムとの互換性が乏しいものである。同様に歯科の電子カルテシステムも単独のものであれば容易に作成できるが、これらに互換性を持たせ標準規格化するには国家レベル延いては世界レベルで検討する必要性がある。この点を踏まえた上で検討すると将来標準化されたシステムが導入されたときに最小限の変更で対応できるシステムの構築が現時点では重要であると考えられる。 市販の電子カルテシステムやレセプト処理ソフトはその基本設計にデータ共有の考えがないためこれらのデータファイルのコンバートは困難である。したがって文書データの電子には、現時点で標準規格に近いテキスト形式のファイルを用いる。 患者の認識には、国民一人ひとりに認識番号の様なものが導入されればこれを用いることができるが、現時点では氏名、生年月日、性別を不変要素とし受診開始日および受診開始時間を変要素とし不変および変要素で患者を認識する。これらを入力することにより同時に氏名のローマ字化、生年月日の西暦化、英語による性別の登録をプログラムより自動化することで標準化に対応する。 2.既存のカルテの電子化と標準化 既存のカルテの電子化は、カルテを光学式スキャナーあるいはCCDカメラで映像として取り込み電子ファイリングにて管理する方法が適している。スキャナーにより取り込みでは、データ容量は大きくなるがスッケチなどの描画が高画質で取り込むことが可能である。CCDカメラによる取り込みでは、データ容量が小さくフロッピ-ディスク単位の管理が可能である。両方法ともデータ容量に差はあるが電子化により検索や通信による電送が容易となる。しかしながらOCRソフトによる文字認識化は、手書きによる個体差が大きいため実用化は認められない。したがってカルテ記載文書より臨床データを機械的にデータベース化することは本システムでは困難である。
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