1996 Fiscal Year Annual Research Report
メルコックス・ロ-ダミン法によるメタルインレーの辺縁漏洩について
Project/Area Number |
07672101
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
田村 尚治 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (30113129)
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Keywords | メルコックス・ロ-ダミン法 / 辺縁漏洩 / インレー / セメント合着 / ベース |
Research Abstract |
インレーの脱落の原因には,窩洞形成不良が多いが,脱離後の窩洞を観察すると,窩洞形成不良が原因と考えられないものが少なからず観られる.また,臨床でよく行う事であるが,ベースを施さないで印象をとってから軟化象牙質をとり,インレーを合着する場合があり,この場合も脱離例が多い様に思われる.そこで,メタルインレーの各種合着セメント及び合着法の方法による辺縁漏洩をメルコックスローダミン法による辺縁漏洩試験法で調べた. 新鮮抜去ヒト大臼歯をエポキシレジン樹脂で包埋したのち,#171カ-バイトバ-でMO2級窩洞形成を行い,コントロールとしてそのままのMO窩洞と,ベースを施したMO窩洞,ベースすべき凹陥をそのままにセメント合着するMO窩洞,の3種類の窩洞に対して,ポリエーテル印象材で印象,超硬石膏で模型を作成し,臨床的に適合性が得られた,Type II金合金で作成したインレー体をグラスアイオノマーレジンセメント2品目(Lute,Vitremer)とスーパーボンドC&Bの計3種類のセメントで合着し,サーマルサイクル2000回行ったのち,メルコックス・ロ-ダミン法の辺縁漏洩試験を行った.約8%塩酸で脱灰,インレー体窩底部を観察し次の結論をえた. 1.1級インレーでは漏洩が少ないセメントでも漏洩がみられた. 2.歯頚部の漏洩が著明であった. 3.ベースすべき凹陥をそのままにセメント合着した部に気泡が多く見られた.
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