1997 Fiscal Year Annual Research Report
力学的特性からみた人工歯の臨床的選択基準の確立に関する研究-シミュレータによる動的粘弾性試験および衝撃試験による検討-
Project/Area Number |
07672104
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
下山 和弘 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (30171010)
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Keywords | 人工歯 / 力学的特性 |
Research Abstract |
1.人工歯植立模型の動的粘弾性試験 バイオメカニカル スペクトロメータ(工業技術院機械技術研究所所有)により人工歯植立模型の動的粘弾性試験を行った。今回の試験はスペクトロ解析を中心に行った。実験条件は、荷重条件として基準荷重10.0N、振動荷重3.0N、基準荷重20.0N、振動荷重5.0Nとして当初行ったが、他の条件でも検討を行ってみた。その結果は従来得られていた結果と同様であり、口腔内を想定した実験条件ではそれを変更しても差違は生じないと思われる。すなわち、レジン歯、陶歯ともに乾燥状態と湿潤状態でのそれぞれの試料のstiffnessおよびtanδを比較したが、レジン歯においても陶歯においても有意な差は認められなかった。湿潤状態でのstiffnessおよびtanδの値をレジン歯と陶歯との間で比較すると、陶歯でstiffnessの値が高く、tanδの値は低かった。 2.疲労試験 口腔内の義歯の動態を再現するためにシミュレーターの製作を行ったが、現在のところ必ずしも再現性があるデータが得られていない。この原因は試料が複雑な形態をした人工歯であるために、試料の固定が一定しないなどの原因が考えられる。そこで試料の疲労試験をシミュレーターにおける実験に先行して行っている。現在陶歯についてはほぼ実験が終わるところであり、今後レジン歯の実験を行う予定である。
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