1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672109
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山賀 保 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30127310)
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Keywords | 組織血流 / 辺縁歯肉 / 顎堤粘膜 / 部分床義歯 / 設計 / 歯肉退縮 |
Research Abstract |
高齢社会への移行にともない,義歯装着者は今後も増加することが予想される.ここで,組織の変化をモニターする手段の一つとして,微少循環の把握がある.この微少循環の状態を確実に把握でき,検査項目に加えられれば,口腔組織の健康状態の把握はより確実となる. 本研究は,義歯の適切な設計条件を求める一助とするために,部分床義歯の設計条件と組織の血流量や血液量,歯肉溝滲出液量および齲蝕活動性について検討したものである。 まず,測定部位として中高年齢者の歯頚部の歯肉退縮に関して検討し,特に義歯装着者においては,半数近く根面が露出しており,このことに配慮して歯頚部歯肉の測定部位を決定する必要のあることが明らかとなった.さらに,露出した根面には根面齲蝕が生じる場合も多いことがわかった. また,本研究に用いた半導体レーザー式組織血流計は,同一部位の組織血流量と血液量が同時測定できる特徴がある.この血流計のセンサー部を義歯に組み込むことを考慮し,先端にプラスチックファイバーを連結して測定することを検討した.この装置の口腔内での測定条件として,測定用チップのファイバー間距離に関して検討し,1.0mmが血流量,血液量とも測定しやすいことがわかった. さらに,義歯床隣接面を通法に従い作製した場合には,支台歯辺縁歯肉の健康状態が悪化する傾向を示し,この部を大きく開放する場合には辺縁歯肉は良好な反応を示した.回転経路を着脱経路として用いる義歯においては,開放側,閉鎖側とも,辺縁歯肉の健康状態に著明な変化はみられなかった.また,口腔内の微少循環の測定が臨床においても容易に行える可能性のあることが示唆された.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山賀 保: "根面齲蝕とデンタルプラークの齲蝕活動性" 日本補綴歯科学会雑誌. 39・6. 1069-1073 (1995)
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[Publications] 山賀 保: "ノンコーピング法によるオーバーデンチャー支台歯の経過観察第1報 タンニン・フッ化物合剤による齲蝕予防" 日本補綴歯科学会雑誌. 40・5. 895-900 (1996)
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[Publications] 山賀 保: "ノンコーピング法によるオーバーデンチャー支台歯の経過観察第2報 支台歯における齲蝕活動性" 日本補綴歯科学会雑誌. 40・6. 1078-1083 (1996)
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[Publications] 山賀 保: "鉤歯の歯肉溝滲出液量に関する臨床的研究第4報 義歯床隣接面形態の影響" 日本補綴歯科学会雑誌. 41・1. 80-85 (1997)