1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672127
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
菊地 久二 日本大学, 歯学部, 助手 (40120422)
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Keywords | チタン / ろう付け / 引張強さ / チタンろう |
Research Abstract |
歯科用チタンろう材の開発のためにチタン-ジルコニウム-銅合金からなる工業用ろう材T-5000(Ti25, Zr25, Cu50wt%)を基本組成として耐孔食性を高めるために,銅の含有量を減少させた試作ろう材20種類を作製した.作製方法は,試薬の粉末チタン,ジルコニウムおよび銅を既定の割合で混合し,アルゴン雰囲気中で赤外線ろう付器により溶解する方法で行った.ろう材を作製した結果,銅の含有量を減少させ,チタンとジルコニウムを多くした一部のろう材では,赤外線ろう付器での溶解が不可能であった。溶解が不可能な組成は,チタンを55wt%以上配合した組成であった.したがってチタン-ジルコニウム-銅の三元合金組成では,チタンの量が50wt%以下,銅の量が40wt%以下の組成としなければならないことが判明した.試作ろう材を用いてろう付引張強さを測定した結果,最大強さを示した組成は,Ti50-Zr25-Cu25であった.この試作ろう材のろう付引張強さは,492.7MPaを示し現在市販されているチタン用ろう材と同等の値を示した.なお,モリタ社製の赤外線ろう付器を用いて,チヤンバー内を真空にすことにより,気泡のないろう材の作製を検討したが,ろう材内の気泡を完全に除去できなかった. 一方,赤外線ろう付以外の方法として,レーザー溶接についても検討を行い,引張強さを求めた.その結果,レーザー溶接では,レーザーの出力が低い場合や溶接部の面積によって表面は溶融しているが深部まで溶けず強度の低い場合があった.
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Research Products
(1 results)